2011年04月13日(水) |
田舎の紳士服店のモデルの妻 宮下奈都 |
宮下奈都 文藝春秋 2010
STORY: 夫が突然うつ病になり、田舎に帰りたいと言い出す。2人の子供とともに田舎に移り住んだ梨々子は次第に田舎に溶け込んでいけるのか?
感想: 東京で生きていくのだと思っていたのに、突然、夫の病気で田舎に行くことになり、戸惑う梨々子。
子供たち2人の世話も自分が一手に引き受けており、だんだん夫とすれ違っていき、ついには不倫の一歩手前まで…。結局は夫とともに歩むことを選んだはずなのに、何だか満足いかないというか。
子供が学校でおかしなことをすれば先生に呼ばれたり…。
閉塞感が募る毎日…。
2年ごとに10年間の梨々子の様子が描かれる…。
女とか母とか妻とか…その立場によっていろいろ変わる女心というのか…。そういうのが描かれていたように思う。わかるような気もするし、そこまで考え込まなくてもいいような気もする。
結局は女としても何かがないし、妻としても夫が病気で、心が通わない感じだし、母としても子供がちょっと変わっていて白い目で見られているような気がするし…と、居場所がないからいろいろ考えるのかもしれないなーとも思った。
きっと今時のママタレのような生き方を追い求めてしまうのがいけないんじゃないだろうか…とも思ったりして…。
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