感想メモ

2009年07月29日(水) 平成大家族  中島京子


中島京子 集英社 2008

STORY:
歯科医を引退した父と祖母の介護をする母。引きこもりの長男は悩みの種だが、2人の娘を嫁に出し、落ち着いた毎日を送っていた。しかし、長女の夫が失業し、長女一家が出戻ってくる。その上、次女が離婚し出戻り。しかもお腹には別の男の子供が…。

感想:
 「平成大家族」というだけあり、確かに一家に4世代が一気に集まってくる。祖母、両親、娘2人と息子、そして、娘たちの子供まで…。それぞれの世代がそれぞれの時代を生きてきて、考え方も生き方も違う…。

 平成という時代を映し出しているような気がして、かなり面白かった。

 時事的な問題などもちょっとちりばめられており、この時代だからこその作品なのかな?と思った。

 出てくる登場人物は世代が違うけれど、うんうん頷けるような感じ…。

 それにしてもこの家は、女性が強い。男性の影が薄い…。特にお父さんは一家の大黒柱で主のはずが…知らないところでいろいろなことが行われており、何となくしか家のことがわかっていない。

 最後の文士になろうとするところで、自分が何もわかっていない猫以下だということに気づいたようなくだりはついつい笑ってしまった。


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