橋本紡 新潮社 2009
STORY: ネット新聞の記者として働く由佳子は、フリーライターの夫と2人暮らし。夫が主夫をし、なんとか2人で家計をやり繰りしている。ネット新聞で妊娠・出産についての特集を組むことになり、由佳子は取材に飛び回るが…。
感想: 主人公は私と同じ年代の女性。夫婦2人暮らしで子供はなし。生活に追われてそういうことは考えていない感じ。しかし、妊娠・出産の取材をするうちに少しずつ変化が…。
読み終わっての感想は…「中途半端」ということだったりする。何が言いたかったんだかわからない。著者は男性だったよね? 確か…。なんか、女性の心理描写がそれなりのところにはいっているけれど、やっぱりちょっと違うかなと思ったところもある。
産科の問題や、女性を取り巻く妊娠・出産の現実を取材するという形で、色々なケースが取り上げられていたけれど、それはそれでただそれだけという感じがしてしまって…。
もちろん一つの問題提起なのかもしれないけれど、そこで終わっているような気が。
以下ネタばれあり。
中で、産科医の男性が「女性はみんな楽しそうに毎日を送っているけれど、タイムリミットが迫っていることを全くわかっていない。30代後半で結婚して、そこから子供を持とうと思って遅かったことに気付き、不妊治療をして、身も心もボロボロになっていく女性がなんと多いことか」みたいなことを言うのだが、そういうことを書いておきながら、主人公の由佳子はたまたま1回きりの行為で妊娠してしまうという…。
まあ、たぶんそういう展開になるのだろうとは思っていたけれど、仕事バリバリして、子供のこと考えたこともない30代後半の女性が主人公なのに、あっという間に予想もせずに子供を授かる…。そして、取材を通して、妊娠・出産は素晴らしいなと感じ始めた主人公はそれを受け入れる…。
何と言うか、ご都合主義っぽい気もしてしまって…。
最後までそういう展開にならない方がまだ説得力があったのかなとかも思ったりして。
やっぱり男性がこういうテーマを書くということに、少し無理があるのかなぁ…。
前にテレビだったかで奥さんの妊娠・出産を通して、この話を書こうと思ったみたく言っていた覚え…。
そんなわけで、興味ある分野だったから、面白く読んだけれど、話の内容については、中途半端でイマイチなのかな〜って思った…。
でも、このストーリーは、たぶん読む人の年齢とか境遇によってもかなり受け取り方が違うのではないだろうか。
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