| 2008年12月11日(木) |
第4の神話 篠田節子 |
篠田節子 角川文庫 2002
STORY: 夫と子供に恵まれ、たくさんの作品を残しながら、若くして急逝した夏木柚香の死後5年に際し、仕事が急激に減りつつある40間近で独身フリーライターの万智子に柚香の記事を書いてほしいという依頼が…。
感想: 久しぶりの篠田節子。やっぱり面白い。
仕事を依頼された万智子は39歳独身。ゴーストライターとしてしか使ってもらえない自分に、破格の依頼がやって来た。
郊外にマンションを買ったものの、仕事が減っていてローンを払っていくのが辛い。ライターとしてがんばってきたものの、切られていく自分を感じつつ、何か自分の名前が残る作品を残したいと思っている。そんな万智子にとって素晴らしい申し出だったが、柚香について万智子はあまりいい印象がなく、はじめは乗り気がしない。
しかし、柚香のことを調べていくうちに、柚香がただの恵まれたベストセラー作家というだけではなかったという事実に気づいていき…。
柚香の人生と万智子の人生…。全く違ってその対比が面白かった。どちらかというと、万智子の不安定な立場により実感を描くことができたけれど…。
結婚しないで一人で生きていくこと、親の老化、お金を稼ぐ辛さ…。なんかすごく身につまされるというか。
とにかく万智子がどうなるのかが知りたくて最後まで読んでしまった感じ。なかなか良い作品だった。
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