<今日の更新> ○戯言No.697 さて、バルセロニスタとしてはホントは書きたくないんですけど、 とてもいいゲームなので、一サッカーファンとしては書かずにはいられません。 それくらい良いゲームでした。 バルサが敗北を喫した以外は・・・(^_^;
22節 「天敵」 vsアトレティコ・マドリー @カンプ・ノウ
スタメン 3トップというよりは、2トップ+左のロニーの位置の引き気味のところに デコが入った、かなり変則的なフォーメ。 2トップはラーションとメッシ。メッシ、ラーション、ジュリの3トップと 予想していただけにちょっと意外。 中盤は左の上がり目にデコ、トップ下にイニエスタとボメル。底にマルケス。 (エジミウソンは出場停止) 最終ラインは、中央にプジョルとオレゲール、右にガブリ、左にシウビーニョ。 守護神バルデス。 控えには GKジョルケラ DFジオ FWマキシ、ジュリ、エスケロ
対するアトレティコ。ビアンチ監督の混迷の時期を越え、チーム状態は 上り調子。雰囲気もモチベーションもとてもいい状態。 何より、主将のトーレスにバルサ戦での相性の良さからくる自信が見て取れました。 2トップにトーレスとセカンドトップ、マキシ。 中盤トップ下にイバガサ、右にガジェッティ、左ペトロフ、底にリュクサン。 最終ラインは中央にペレアとパブロの鉄壁コンビ。右にモリネロ、左にA.ロペス。 守護神レオ・フランコ。
やっぱり戦力的には、ここまでの戦いが不思議だったくらいのチームなので、 当たりたくない状態のアトレティコでした。それくらいすばらしいゲーム運びでした。
開始早々から互角以上のボール運び。 特に一歩目の寄せが早い。前半は中盤のサポートが得られなかったのもあり、 不安もささやかれたパブロ、ペレアのCBですが、中盤でのプレスが効いてさえ いれば、まさに鉄壁です。カバーリング、スピード、高さ強さ。 リーガ最強CBユニットの呼び声はやっぱり健在でした。
プジョルはトーレスを前にするといつものプジョルではなくなるような感じがします。 もちろんミッドウィークの国王杯でもフル出場した疲れがあったにしろ 苦手意識があるのか捕まえきれません。 他チームとの対戦では、もろさも見せるトーレスもバルサ戦には絶対の 自信を持っているようで、何かやりそうなそんな雰囲気が漂いまくるわけです。 正直、アンリよりもトーレスを獲って欲しい・・・憂いを断ち切るためにも。 そのくらいこの日のトーレスはコンディションが万全でした。
さてマジョルカ戦と同じく、目立った選手のみの紹介で勘弁してください。
<フェルナンド・トーレス> エースでキャプテン、アトレティコの旗頭。 バルサ戦では無類の勝負強さを発揮します。いつもはあれだけ落ち着き払って 相手FWを手玉にとるプジョルを逆に手玉にとってしまうんですから、やっぱり すばらしいFWです。 32分、押しに推していた中での先制点も彼でした。 右サイドに流れていたイバガサからのクロスをペトロフが競って落とした ところにダイレクトボレー。 更に、後半開始早々バルサが攻撃に転じていた中での追加点も彼が起点。 前線から厳しくプレスをかけ奪ったボールをラインの裏側へ送ると、 追いすがるオレゲールをぶっちぎってペトロフが独走。彼のクロスから マキシのゴールが生まれたのでした。 一点差に詰められた後の75分に試合を決定づけるゴールを決めたのも彼。 中盤のプレスでデコからボールを奪うと、ガジェッティが中央のマキシに。 マキシはヘッドでオレゲールの裏へボールを送ります。 そこに来たのがトーレス。ファーストタッチでオレゲールの前に簡単に 体を入れると、バルデスが詰めるより速く右足を振り抜きゴール。 今期一番といってもいい出来のトーレスでした。止められない。
<アリエル・イバガサ> バルサがシャビとロナウジーニョ不在でボールを収める場所がないのに 対して、アトレティコはイバガサのところできっちりとボールが落ち着くの ですよ。 リュクサンが底で頑張ってはいましたけど、イバガサもここぞという時には 守備に戻っていたし、ビアンチが彼をベンチに追いやった訳がよく 分かりません。落ち着きどころがあるから、トーレスが生きる訳ですから。 改めて彼のパス能力の高さ、ボールキープ能力に脱帽です。
<マルティン・ペトロフ> いつもよりもかなり抑え気味にして中盤でのプレスもがんばっていましたが、 47分の貴重な追加点のアシスト時の爆発的な走力はやっぱり凄まじい。 オレゲールがまったく追いつけませんでしたからねぇ。 ガブリが上がった後の広大なスペースを疾走する姿は何度もヒヤヒヤしました。
<マキシ・ロドリゲス> エスパニョール時代も得点力に定評のある選手でしたが、ここにきて 完全にセカンドトップとして機能している感があります。 ケジュマンが戻ってくればまた右サイドに戻るのかもしれませんが、 飛び出しのタイミング、絶妙です。トーレスをサポートするにはもしかすると、 彼の方がケジュマンよりもいいかもとも思わせるでき。
<ペレア、パブロCBコンビ> 強い、高い、速い。およそCBとして必要な能力を全て備えたユニットです。 猛烈なプレッシングでボールを奪ったり、素早く体を入れて自由にさせなかったり、 カバーリングも的確。今日の二人はどうしようもない。
<リオネル・メッシ> 怪我のため(大したことなかったけど)前半で退いたのがバルサには 痛かった。これだけ苦しい試合では、彼のような一人で何かを しでかす選手が必要でした。 前半、見事なドリブルからミドルを狙ったり、かなりいい動きを 見せていただけに交代は残念でした。
<ヘンリク・ラーション> バルサ唯一の得点を上げました。(65分) この得点の時間帯だけ、数分間アトレティコのDFが下がってしまったんです。 デコがPA内に浮き球のパスを入れると、イニエスタが何とか足を伸ばしてトラップ。 そのまま中央に折り返したところにダイレクトで軽く合わせて流し込みました。 前半も何度か惜しいチャンスをこの二人で作ってたのでした。
<アンドレス・イニエスタ> 特に、後半頑張っていました。前半は相棒がファン・ボメルだったこともあり、 自重している部分もありましたが、後半ファン・ボメルが下がり、 コンビがいつものデコに戻ると生き生きしはじめました。 ラーションへのアシスト。その後もラーションの落としからのシュートと 積極的でした。 ボールキープ能力がシャビレベルくらいまで成長すると安心なんですけどねぇ・・・(贅沢??)
ちなみに、選手交代は 後半開始早々に メッシ→ジュリ、ファン・ボメル→エスケーロ 73分にマルケス→ジオ 後半は エスケーロ ラーション ジュリの3トップに デコ、イニエスタの2トップ下。底にマルケス(後にジオ) 最終ラインはスターティングと変わらず。 後半開始早々にメッシが下がったのには耳を疑ったのですが、 後で怪我だと分かったので仕方ないにしても、 最初からいつものフォーメでいっていたらと思います。 どう考えても後半の方が出来がよかったですもの。 デコはトップ下で相棒にボメルかイニエスタ。 3トップには最初からジュリかエスケロを投入すべきではなかったかと思います。 終わってからたらればを言っても仕方のないことですけど・・・
完敗でした。アトレティコが良すぎました。バルサのコンディションが 悪いのやロニー、エトー、シャビがいないのを差し引いてもこの日の アトレティコは素晴らしいサッカーをしていましたよ。 たとえバルサのコンディションが整っていて、フルメンバーだったとしても かなりの苦戦を強いられたと思います。引き分けがやっとだったかも。 ただ、ロニーがいればここまで一方的ではなかったと思います。 とりあえず彼のところでボールは落ち着くはずですから。
<最終結果> バルセロナ 1−3 アトレティコ・マドリー 32分 トーレス(ペトロフ?)【ATM】 47分 マキシ(ペトロフ)【ATM】 65分 ラーション(イニエスタ)【BAR】 75分 トーレス(マキシ)【ATM】 ネスタッチ的MIP フェルナンド・トーレス 何も言うことは御座いません。素晴らしかった。脱帽です。
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