本日の紡ぎごと...suiren

 

 

鉱石の記憶 - 2003年05月27日(火)

もうすぐ梅雨だ。
東京の空気も湿ってきて、梅雨の始まりを告げている。
梅雨が終わればもうすぐ夏。
暑く、空に響く蝉の声。
建物の中はどこもひんやりと冷房が効いていて気持ちいい。
曇り空は嫌いなので、早く晴れる日が来るといいなぁと思っている。
でも夏はあんまり来て欲しくない。
暑いのは苦手だし、何より夏ってやけにセンチメンタルになるから。
いつかの夏の初め、私がはじめて買った鉱石は蛍石。
透明度が高い綺麗な水色だった。
当時まだ中学生だったので、安物だったけれどやっぱり嬉しかった。
だからいつも其の石を持ち歩いていた。
其の石は知っている。
私が何処を見て誰を想っていたかとか、どんなに酷い言葉を吐いたかとか、
全部お見通し。
今はもう箱の中に安置して、静かに眠りつづけている。
でも夏になればまた其の箱を開けるのかもしれない。
そして、いつかのように其の石に私の夏を記憶させ、
私は夏の想いだけを大切に刻みこむ。
センチメンタルなだけの夏を。



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