宿題

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2005年04月25日(月) 子供のまなざし/ラルティーグ
パパは神様だ(神様がパパに化けているのかもしれない。)
「おまえに本物の写真機をあげよう」だなんて!

◇

これからは何もかも写真に撮って残せる。もうパリに帰ってもさみしくない。
田舎の風景をみんな持ち帰ることができるんだもの。
前だったら「これと、これと、これを撮って」と、パパに頼んでも、「もちろん、もちろん」
といわれるだけでちっとも撮ってもらえなかった。でも、もうこれからは自分で撮れる。

◇

僕は赤ん坊も好きだし、年上の子も好き。
きらいなのは同い年の馬鹿な子たち。

◇

去年は、レンズの蓋を開けた途端、写真機の前に走って行って、
自分の姿を透明ながら撮影することができた。
今日思いついたのは、同じ要領で、もしや夕食のとき話に聞いた、
透き通った幽霊の写真を撮れはしないかということだ。
それでジズーにシーツをかぶってもらうことにした。
レンズの前に立ってもらって、蓋を開ける。また閉める。
ジズーがどいたら、また蓋を開ける。
うまく幽霊の写真が撮れていますように。

◇

パパのお気に入りの秘書プリットが、沼の泥土の中を竹馬で歩けるか試しに行こうとしている。

◇

成長する自分に、ときどきひどく悲しくなる。
こんなに幸せで、若く、何の不安も抱かずに暮らせるのに、なぜこのままでいられないんだろう。
もっと若くたっていいとさえ思う。
ママンが「あなたはいつまでも私の赤ちゃんよ」というときの優しいまなざしをどう説明したらいいだろう。
永遠にそういってもらえたらどんなに素敵だろう。
幼い頃を思い出す。
夜眠ると、自分を守ってくれる幸せが逃げてしまいそうで怖かった。
手を握って、ママンが歌を歌ってくれているあいだも、
僕は喜んでいたのではなく、じつは声を殺して泣いていた。

◇

もしかすると近いかもしれない、と言っていたことが確実になった。
ついに宣戦が布告されたのだ!
もし徴兵猶予になっていなかったら、9月4日には徴兵通知を受け取り
ママンとパパとジズーとおばあちゃんを残して戦場に向かうことになっていたなんて、
どんなにつらいだろう。
パパはちょうど徴兵免除の年齢になった。ジズーも免除されている。
いまのところ僕たちはまだ4人一緒に暮らしていける。
そのことをもっと喜ばなくてはいけないのに…説明し難い。
僕にとってパパは、生まれたときから僕を守ってくれる何よりも偉大な力だった。
野原も森も障害も僕を抱いて通り抜け、僕はただ笑って身を任せてさえいればよかった。
なのに、頼りにしていたその人が今日力を失うのを見たのだ。
高く抱きかかえられていただけに、ひどく目まいがする。
…パパに怖いものがあるなんて、想像したこともなかった。
パパは戦争に脅えている。

◇

日当たりのよい広場でママンが僕に話しかける。僕は黙っている。
オレオについて今日みんなが話すことは、なんの意味も持たないと思うから。
僕は信じない。明日になったら信じるだろうか。とにかく今日は信じない。
もし死んでいるならば、彼は僕のそばにいるはずだし、もし生きているなら、
もう悲しむ必要はない。


★子供のまなざし/ラルティーグ★

マリ |MAIL






















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