宿題

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2002年07月08日(月) 麦ふみクーツェ/いしいしんじ
主人公はものすごくからだの大きな少年で、あだなが「ねこ」。おじいさんは「吹奏楽の王様」、父親

は「水夫のこどもたち相手の数学教師」をしている。母親はいません。そのほかこの長い小説に

は、目のみえない巨体のボクサーとか、この世をスクラップ記事でつくりなおそうとする用務員さん

だとか、ほんとうにたくさんの「へんてこなひとびと」がでてきます。彼らは音楽、あるいは「音」で、

縦横につながりあったなかまなのです。でたらめなこの世の騒音のなかで、ときおりかすかになり

ひびく鐘の音に耳をすませ、その音のおかげでなんとか今日明日生きていける。ぼくにも音は必要

だし、読者のみなさんにだってきっとそうでしょう。この作品「麦ふみクーツェ」がみなさんのうちで、

たとえささやかでもここちよい響きを奏でますよう、ぼくはこころからねがっています。


★麦ふみクーツェ/いしいしんじ★

マリ |MAIL






















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