宿題

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2002年06月11日(火) いしいしんじ「麦ふみクーツェ」について
いしいさんは、新刊を出されるたびにたくさんの自作のPOPをもっていろいろな書店
に現われます。POPのイラストは一枚一枚違っていて、本屋の私は、何枚ものPOP
の中から、自分の店のために一枚を選ぶことを、とっても楽しみにしています。
お客様は、店頭でたった一枚のPOPしか見ることができませんよね。本屋だけが、こ
んな楽しい思いをしているのは、お客様に申しわけないし、なんといってももった
いないなあと思っていました。
 先日いしいさんがサインをしに来てくださった時、「今度『麦ふみクーツェ』とい
う本を出しますよ。」とおっしゃいました。私が、「いしいさんのPOPを冊子にして
見ませんか?」と申し上げたところ、いしいさんは快諾してくださった上に、素敵
なアイディアまでもいろいろと提案してくださったのです。
こんな風にして、世界初(たぶん)の手書きPOP集は生まれました。
編集者の方が、発売前の「麦ふみクーツェ」をこっそり私に読ませてくれたとき、
「かつてない物語だと思います。」とおっしゃいました。確かにそのとおりでした。
深い悲しみと、大きな希望について書かれていている物語でした。
いろいろなことがつながっていて、この世のどこでもないところの物話のようでも
あり、自分のすぐそばで起きたお話のようでもありました。
書かれた小説ではなくて、採集された物語のような感じもしました。
 
「ぶらんこ乗り」や、「トリツカレ男」を気に入った方なら、きっと「麦ふみクー
ツェ」は大切な1冊になると思います。
いしいさんのことをよく知らなくても、お話を読むことがすごく好きという方や、
音楽が好きという方には、ぜひぜひお勧めしたいです。


★いしいしんじ「麦ふみクーツェ」について/青山ブックセンターHPより★

マリ |MAIL






















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