宿題

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2002年01月17日(木) 木更津キャッツアイHPより/宮藤官九郎

このドラマの舞台である木更津という町は、アクアラインを通れば東京から40分ぐらいで行けます。

近い。

しかし通行料は3千円。往復6千円。高い。

初めて通る人にとっては国境越えに等しい勇気が必要です。

僕も初めての時は料金所でドキドキしました。近くて高い町。


だからってわけでもないんでしょうが、木更津にはヨソ者を寄せつけない空気があります。

はっきり言ってガラが悪い。街がメンチ切ってる。なんせ行った時点でこっちが3千円負けてる。


ここでは『池袋(ウエストゲートパーク)』の時のような「逆にオシャレ」という言いわけも通用しません。

キングもバレリーナもいません。

ただただ殺伐とした空気とオバちゃん臭が潮風に運ばれて来ます。あとタヌキ。

いやんなる。アクアラインはいつもガラガラ。

でもここで帰ったら6千円負けることになる。悔しい。クソ、なんかないか、なんかないか。

そんな負けん気でいま脚本を書いています。


あと今回はテーマとして「死」を扱っているものの、書いてる本人が時々忘れてしまうので、

そこは普通のドラマ好きには突っ込まれるでしょうね。でもいいじゃん。面白いんだから。

忘れるってことは思い出すってことなんだから。


それから「セリフが今っぽい」とか「小ネタに命かけてる」とか言われがちな私ですが、

今回はそれだけじゃないゾと、もっとこうドラマの構造みたいなものにも一応こだわってるゾと、

なんか分かんないけど凄いゾと、言われても いいかなと。

いやちがう、もっと控えめに、毎回あースッキリしたみたいな、そんな感じで。うん。

みんなに好かれたいですね。つーか友達が欲しいですね。

手掛ける作品の世界と私生活の「友達多そう感」のギャップを埋めたい。

だから友達募集。視聴率1%より友達1人!

以上、宮藤官九郎でした。にゃー。


★木更津キャッツアイHPより/宮藤官九郎★

マリ |MAIL






















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