○プラシーヴォ○
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2001年07月05日(木) 姿

『依頼者が母親と撮った一枚の写真。
そこには、封印したはずの過去が写っていた。
それは、子供達の悲しい声』

心霊写真特集の番組でのナレーション。

5年ほど前に
「事情があって身ごもった子供を産めなかった」
女性が、番組宛に写真を送ってきたのだ。

その写真というのは、
女性の肩のあたりに、3人の子供(2〜3歳かな)の顔が
のぞきこむように写っていた。
光の加減とかそういうレベルではなく、
肌色をした顔がはっきりと写っていたのだ。
産めなかった子供は、双子だったらしい。
(流産か中絶かは分りませんが)

番組でコメントをしていた霊能者のおばさんが
優しく言った。

「・・・いろんなケースがあるのですが、
これは、まさにこの女性のお子さんです。
淋しがっているんですね。
辛いことだったかもしれないけど、
忘れずに私達のことを受けとめて、と言っているんです」

少し胸がチクンとした。

天国へ行ってしまった子供に名前をつけて、
ことあるごとにその子に話しかけたり、
何かあればその子が怒ってるからだの、悲しんでるだの言ってる人達を
私は、冷めた目で見ていた。


けど、それが自然なのかもしれないと
少し思った。

子供の話を彼氏としなかったり、
なるべく思い出さないようにしている私は、
あの子の存在を否定しているだけだったのかもしれない。

それこそが、1番楽な方法だったかもしれない。


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