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■ HOTEL IRIS
若い友人は、ちょっとした難病で、入退院を繰り返している。
彼を見舞うべく、隣の隣の町の市民病院へ行く。
今月、二度めだ。
先回は夜で、正面玄関から入らなかったから気づかなかったのだが、その隣の隣のまちの市の花は「花しょうぶ」。
英語でいうと「iris」だというのだ。
アイリス、アイリス……。
アイリスといえば……。
あたしは当然のように小川洋子の『ホテルアイリス』の中の官能的ないくつかのシーンを思い浮かべる。
けして自分は衣服を脱ぐことなく、少女には服を脱がせ、ただひたすらにそのみずみずしいカラダを愛撫する初老の翻訳家。
帰途、クルマを運転しながら、あたしは服を縫いで全裸で運転してみたくて、たまらなくなる。
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