どうも最近は素人の意見がもてはやされる。テレビのワイドショーなど,その問題について一知半解の芸能人やスポーツ選手などがコメントしたりしている。どういう資格でそんなことを言うの、と言いたくなる。テレビはそんなのを垂れ流している。何の検証もせずに垂れ流している。
先だっての日経「私の履歴書」で三菱重工相談役の西岡喬氏が指摘されていたことは傾聴に値する。「世論受けを狙った意見がもてはやされる傾向」に流されやすいことの問題点が指摘されている。「原子力を含むエネルギーや安全保障などでは、どんな政策が必要か長期的観点から議論されなくてはならない。だが、万人が認めやすいものや第三者が短時間で考えた意見が重視される。有識者が出した結論を着実に実行することが望まれる。」困ったことに「実務に携わっていない人たちの批評が幅をきかせている」。「実務の当事者が一番、改善や改良の仕方を知っている。無意味な批判は彼らのやる気を失わせ,スピードも落としている。」
全くその通りだ。メディアや政治家といったこの国の方向を導くべき立場にある者たちが,一番素人談義に流されやすい。困ったことだ。
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