われわれの経営管理研究科はビジネス・スクールとアカウンティング・スクールの両方をもっている。私は,どちらも教えているが,やはり社会人主体のビジネス・スクールの方が,打てば響くという実感がある。学部生も教えているけれども,社会人に教えていると,前にも書いたと思うが,つくづく経営学はそういった社会人にこそ伝えるべき点が多いと感じる。なにせ,社長とは会社の中ではこういう存在で,などという前提条件を話す必要がない。しかも,経営の実際は理論通りには行かない点も多々ある。そういう微妙な問題について話すと,社会人の人たちには理解をして貰えるが,若い学生諸君にはうまく伝わらない。経済学のような理論主体の学問は若い人でもわかると思うが,経営学のような企業の実際を話す学問は若い人には理解しにくいようだ。もちろん,経済学とて,企業の現実から帰納して理論構築をはかるべきだとは思うが。
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