大和証券の関氏から頂いたニュースによると,「生涯教育サービスを提供するラーニング・アネックスのビル・ザンカー社長は12日までに、投資家ウォーレン・バフェット氏に200万ドル(約2億4300万円)で講演を依頼する計画を明らかにした」という。しかも「ザンカー氏はバフェット氏が講演料を自らの収入とするとは考えていないとして、「200万ドルはバフェット氏が指定する慈善団体に寄付するつもりだ」と話した」という。何とも回りくどい。この講演料の意味は一体なんだろう。まさに,アメリカという国の良い面と悪い面の両面を表しているように思う。良い面は金持ちが寄付をするということだ。日本では税金の関係でそれが困難だという問題はある。だが,アメリカの慈善事業は日本の比ではない。悪い面は,人の価値が金で計られると言うことだ。200万ドルの講演料はその人の値打ちを表している。
石門心学の祖,石田梅岩が京都の地で開講したとき,「何月何日開講、席銭入り申さず候。無縁にても御望(おのぞみ)の方々(かたがた)は、遠慮無く御通り御聞成(おききな)さるべく候」,つまり,無料で開講したという。ここに日米の違いを見る。もちろん,今の日本人には先の200万ドルの講演料に似た状況にあるようにも見受ける。しかし,講演料無料という話は,今の日本人にも受けるだろう。ただし,この無料に甘えてしまうのも,今の日本人の悪いところだ。無料の心がわかれば,受講者も奉仕する心が芽生えるはずだ。これをタダだからトクをしたなどと思うのは間違いだ。日本でソフトが軽視される風潮がある。これでは,ソフト化社会となっている世界的競争で勝ち残れないだろう。無料の場合はその心に応えいるべきだし,そうでないとすれば,相当の金額を支払うべきだろう。バフェット氏の場合でも,それが寄付されるとすれば,タダと同じだ。何でも金に換算してみるアメリカ流ではあるが,それはそれとして心が通っている。
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