singersong professor KMの日記

2006年10月10日(火) 反面教師

 企業経営にとっての反面教師が,大学内にはごろごろ転がっている。BKCの受付,インフォメーションセンターがバス停の所に出来たが,一体どっちを向いているの,という向きで,要は机上のプランだけで作ったとしか思えない。現場感覚がないとしか言いようがない。同じことは,朱雀キャンパスでもそうで,皆が出入りする千本通側の入口に受付がない。臨時に机いすを置いて受付をしたりしているが,恒久的ではない。恒久的な受付は,ほとんど人の出入りがない,三条通に面した出入口にある。これも人の導線を考えずに,作られたものだろう。

 私が常々,現場重視を訴えているが,その反面教師が,大学内にはごろごろ転がっている。教室の黒板にせよ,講師控室にせよ,現場感覚で作ればこうはならないというのがあちこちに見られる。現場が相当がんばったところは,何とか格好は付いているが,現場が気がつかない間に,「整備」されたりすると,とんでもないものができあがったりする。各教室のプラズマ・ディスプレイもそうだ。

 なぜこうなるのか,推論はあるが,ここでは言わない。要は,現場感覚がない。企業でもそうだが,従業員がヒラメ状態だとそうなる。つまり,みんな上ばかり見ていて,現場を見なくなるとこうなる。中毒問題を起こした雪印乳業などの対応を見たらそれがわかる。市場の方ではなく,トップの方にばかり目を向けていた。当然,トップにはリアルな現場情報は入っていなかったのだろう。石川社長が記者会見中に記者から質問されて,その情報を知らなかったので,思わず工場長に「本当か」と聞いた場面など,誠に印象的だった。不都合な情報がトップに知らされていなかったわけだ。

 成功体験から学ぶものは少ないが,失敗体験から学ぶものは多い。いわば反面教師である。ほかの大学の話もときどき聞くが,どことも経営の体をなしていないように見える。そういう意味で言えば,私の経営学の教材は周りにごろごろ転がっている。「有り難いことだ」。


 < 過去  INDEX  未来 >


singersong professor KM