singersong professor KMの日記

2006年02月15日(水) ノミといえば槌

 「ノミといえば槌」という言葉がある。先日も卒業生と話していて思うことは、いまの若い諸君にそれが伝わっていない。「指示待ち人間」といわれているのもそのことを「裏返し」の表現で言っている。気が利かない。気が利かないだけではない、人のことを思いやる心がない。思いやりというような甘い話ではなく、まさに「ノミを持ってこい」といわれたら、槌も一緒に持参するのが当たり前で、ノミだけでは木が穿てないのは誰が考えても当然なのであって、「ノミをもて」と言った本人も、当然槌も持ってくるであろうと決めて、そう命じているわけであり、当然槌も持ってくるであろうと考えていなくても、槌を持参するのは当たり前なのである。

 コンビニなどでは当たり前のこととして行われている、人の動線を考えたディスプレイをする、などというのは、この「ノミといえば槌」の応用である。つまりビジネスの世界にはそれがなければ話にならないわけだ。会社では、それはいろんなところで当たり前なのだが、それが出来ない若者が増えているから、会社に入ってから鍛え直す必要が出てくる。それもこれまでなら、誰でもが共有していた社会常識・「暗黙知」なのに、それを共有していない若者が増えて困っているのが、いまの日本企業である。

 卒業生も言っていたように、やはり、当たり前と思わず、それを学生に教えなければならないのではないか、というわけである。私も今後は学生諸君にそれをびしびし言っていこうと思う。これまでは当たり前で教えることではないと思っていたのだが、その卒業生の言葉に触発されて、これも教えておくべきことだと思った次第だ。


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