singersong professor KMの日記

2005年10月24日(月) 戦略不在

 土日は,東京での学会出張。収穫はあったと思う。お酒も飲んだけれど。で,3日ぶりのメールチェック。スパムメールなどがいっぱいで,その整理だけでも時間がかかる。もちろん大切なメールもあった。コンサルタントの岸本氏からのレポートが送られてきた。そこでは,少子高齢化への対応が先送りされていること,高齢者のあいだでの所得格差が拡大していること,などが指摘されていた。

 主として少子高齢化に対して,私は次のような感想を書き送った。すなわち,「少子高齢化が切実な問題になって生きているのに,先送り。なんと言っても,女性を取り巻く環境の改善が必要だと思っております。

 一つは,労働力人口減少に備えて,女性を戦力化すること,第二は,女性が働きやすい環境を整えること,これによって出産,子育てを支援できるので,少子化を少しは防げる。こういう対策はすぐにでも出来るはずです。問題はやる気があるかどうかだと思います。官民一体となって取り組むべき課題です。官があまり当てにならないので,民による公負担を一般化できないか,そのように思います。女性支援は,「公益的」問題だと思います。

 日本での市場原理主義は私益優先で,だらしないわがままな振る舞いを許していると思います。「規制緩和」の名の下にそれを「公認」していると思います。そのくせ,官は自らの権益を守ろうとする,全くちぐはぐだらけです。」

 岸本氏も言われるように,日本には戦略がない。国家戦略がない。前からこの点は私も指摘し続けてきているが,一向に変化がない。何とも不思議なほどである。危機感が感じられない。政治家は目先の選挙のことばかり考えている。立脚点がそこにしかない。官僚は政治家に振り回されるのに嫌気がさしているのか,かつての「想い」を失いつつあるかに見える。野中郁次郎ほか「戦略の本質」日本経済新聞社,という本が最近出版されたが,これは日本に戦略がないから,警告の意味で出されたのだろう。その書物の帯に「戦後60年の戦略不在に終止符を打つ!」と書かれているところからも,それが感じられる。


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