singersong professor KMの日記

2005年10月05日(水) 阪神上場?

 村上ファンドが阪神電鉄の株式の38%を抑え,阪神タイガースの上場を求めたという。38%を抑える前にすでに大量保有が報道されていたにもかかわらず,阪神電鉄側は何の対応もしなかったのだろうか。疑問だ。それで阪神社長の西川氏のコメント「会社の危機であり今は何も話せない」とか阪神電鉄役員のコメント「村上側からは純投資と説明され,我々もそう信じてきたが話が違う」などというのは,全く解せない。脇が甘い。純投資と政策投資の境界などあるはずがない。純投資であろうと株主価値を増やすための政策提案をするのは常識だ。「話が違う」など,どうしていえるのか。規制産業の常で,厳しさが足りない。以前のフジテレビ・ニッポン放送の場合もそうだった。規制産業で脇が甘く,責め立てられてから慌てる。

 こうしたいという理念があれば,理念に基づいて投資者の行動を判断し,防戦するなら防戦する。協力するなら協力する。何らかの対応があってしかるべきだと思う。「話が違う」といって済ませられる問題ではない。これまで何がしたかったのか,それに照らして乗っ取り攻勢に対応しなければならなかったはずだ。一体どういう危機なのか。「会社の危機」とは何を指しているのか。経営者の裁量権が狭められるという意味だろう。それは会社の危機ではなく,経営者の権力の危機なのだろうと思ってしまう。別に村上ファンドを支持するわけではないけれど,経営者には毅然とした態度で政策選択をして貰いたい。この機会に,これを奇貨として経営を見直して,しっかりと経営して貰いたいと思う。

 結局は村上ファンドは儲けるだろうと思う。すでに,500円くらいであった株価が1000円を超えている。このままうまく売り抜けただけでも相当の儲けになるはずだ。転んでも只では起きないだろう。売らなくて,もし仮に阪神タイガースが上場されたら,親会社の阪神電鉄はキャッシュが手に入り株価が上昇して,村上ファンドは儲けるだろう。その場合,タイガース株を買った投資家の払込が村上ファンドを儲けさせることになるわけだ。うまく考えたものだ。

 なお,昨日少し話していたのだが,阪神百貨店(54.1%所有,それ以外の会社はほぼ100%所有)や,阪神不動産,阪神タイガース(これがどうやら甲子園球場(簿価800万円)を所有している),ホテル阪神などは,阪神電鉄の子会社である。阪神タイガースはだから,含み益もあるし甲子園球場を高校野球に貸したりしても儲けているわけで,これの上場は阪神電鉄にとって相当のキャッシュ流入となるはずだ。


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