singersong professor KMの日記

2005年08月17日(水) 活字離れ?

 先日の新聞に,活字離れというがそんなことはない,問題は良い本を出していないだけだ,と書いてあった。その通りだと思う。出版社,とりわけ編集者の力量が落ちている。何が売れる本か,ニーズは何か,などを発見する力が落ちている。本の作り方もかつての職人芸がない。こだわりがない。中央の出版社は著者を捜す努力をしていない。もちろん著者の方にも問題はある。

 地方の出版社で頑張っているところもあるが,今度は販売力がない。販売力のある中央の出版社はその販売力の上にあぐらをかいて,勉強不足である。出版社に限らない。それは新聞社も同じである。記者の力量が落ちている。分析力がない。発表ネタだけを載せている。記者クラブ制の元では,全然努力しなくても記事が書ける。その代わりどの新聞も同じ事が書いてある。違うことが書いてあっても,思いこみで書いてしまう。

 全般に力量低下は出版社,新聞社だけではないだろう。日本全体に無力感などという言葉に甘えて,それでいて何とか食える,というところに安住している。国力は徐々に低下していくだろう。ゆでがえる状態で「安楽死」を待つのだろうか。これを打破するのは若者のはずである。多くの若者には,その覇気がない。普通の人間に覇気がなくても良い。エリートがノブレス・オブリージュ,高い地位の人間にはそれだけの義務がある,という気概さえ持っていればよいのだが,戦後日本はエリートを育ててこなかった。本来ノブレス・オブリージュを持つべき高級官僚や政治家が下卑てしまっているように見える。どこに高邁な議論をしている人間がいるのだろう。嗚呼。


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