singersong professor KMの日記

2005年03月28日(月) 自分探し?

 今朝のテレビで,「ニート」(Not in Education, Employment, or Training つまり,学校にも行かず,職に就かず,何らかの自己啓発訓練もしていない)について話されていた。じっくり見ていたのではないが,個性重視などが行き過ぎて,自分にあわないなどといって仕事をすぐにやめるから,「ニート」が生み出されてくるという。それとの関連で,最近気になる言葉がある。「自分探し」ということばだ。おいおい,自分は探さなくても,そこにいるではないか,と思ってしまうのだ。現実の自分から出発しないで,そんなはずではない,というところから出発しているように思えてしまう。

 第一,今の自分でない自分がどこか別世界にでもいるというのだろうか。しかも,人間は可変的,可塑性がある。抽象的な自分などいない。社会との関わりの中でしか自分は発見できない。仕事をしている中で自分を発見するのだろう。自分にあわないからと言って仕事を辞めてしまえば,いつまでたっても自分を発見できないだろう。転職するのならよいが。

 「ニート」などという言葉が流行るのは困ったことだ。それで何か,正当化されてしまうように見えるのいけない。「ニート」という本が昨年出版されたが,早速読んでみたものだった。こういう若者を生み出す社会の病理に目がいってしまう。少し前に流行った「パラサイト・シングル」などと同じ構図だ。衰退に向かう「豊かな国」の病理のように思える。


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