昨日,ライブドアによるニッポン放送新株予約権差し止め請求を認める決定を下した。妥当な判断だろう。一部で,立会外取引という手荒な手法で乗り込んできたライブドアに対してはこういう方法で立ち向かうのも認められるのではないかという向きもあったが,かなり違法性の強い方法で対抗するのは,やはり,許されないというのが裁判所の判断だろう。
この間,企業価値という言葉が盛んに使われた。どちらが企業価値を高めることになるのかというわけだ。フジサンケイ・グループに支配権をゆだねた方が企業価値を高められるというのがニッポン放送側の主張だった。今回ほど「企業価値」という言葉が一般に語られたのは珍しい。けれども,「企業価値」を高める,というのは口で言うのはたやすいが,具体的に考えると結構難しい。理論的には「企業価値=株式時価総額」ということになっている。ではこれを高めるにはどうしたらよいのか。当然業績をあげることだ。ではどうすれば業績をあげられるのか。どの企業・経営者だって業績をあげようと「精一杯」頑張っているはずだから,どうすれば「企業価値」が高まるのか,一筋縄には行かない。
それにしても,今回の事件は,われわれに研究材料・講義材料を豊富に提供してくれた。その限りで大変「有り難い」。その意味からも今後も注目し続けていきたい。
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