私の通勤車中は,「唯一の」書斎であると,以前書いた。「唯一」かどうかはともかく,大切な書斎であることは間違いない。今日もYさんに「いつも良く読んでおられますね」と言われたが,研究室にいると,しょっちゅう来客や電話がある。今日もこれから協定科目の打ち合わせがある。
昨日はしかし,卒業生が来訪してくれて,1時間ほど話したが,これは楽しかった。立派になっている卒業生に会えることは,大変楽しい。もっとも,絶好調で忙しいときには大学へ来ることも困難だろう。それどころではないだろう。ふっとそういう気になるときがあるのだろう。そういうときに大学来訪ということになるようだ。
大学,とりわけ私学というのは,そういう卒業生のネットワークを構築する必要がある。校友会など,卒業生の相互扶助組織という一面もある。これまでの立命館大学は,相互扶助をするにしては力量不足という面があった。今は違う。大学も頼りになると思われるようになった。これはよいことだ。非力ながらも尽力したいと思う。私学の教員の社会的責任のひとつでもあると思う。
閑話休題。
一昨日「中国経済は脅威か否か」について,若干書いたが,それへの反響もあった。しかも今日の日経では「国際M&Aに中国旋風」という見出しで記事が出ていた。
いわく「中国の企業が海外投資を加速している。米IBMのパソコン事業を買収する聯想集団(レノボグループ)のほか、乗用車メーカー、上海汽車工業は韓国と英国に総額二千六百億円を投じる大型買収を決めたばかり。急速な経済成長を続ける中国では豊富な資金を蓄える企業が増えている。政府の後押しも受け、中国企業が国際的な再編劇に「赤い旋風」を巻き起こし、その余波は日本にも及びそうだ。」
これを読んで,とりわけ「政府の後押しも受け」というところに目が留まった。これって,80年代の日本企業による米国企業買収の時アメリカの論調がそうではなかったか,日本企業はまさに「政府の後押し」を受けて米国企業の買収をしていると,アメリカ人には映ったのではなかったか。
そういう意味では,日本も中国を嗤えないわけだ。日本と中国では「政府の後押し」の度合いも違う。ただアメリカでは今の中国同様に思われたであろうことは想像に難くない。その結果ジャパン・バッシングが起こったことも,決して古い話ではない。発展途上の国々において,一時期は政府の庇護を受けないと,外国企業に蹂躙されてしまうのも事実だ。問題は程度だろう。
このあたりの問題はどのように考えたらよいのだろうか。その意味からも中国と日本の関係,経済関係は微妙な問題を孕んでいると思う。
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