| 2004年12月07日(火) |
ブランド戦略,中国問題 |
スガシタ・ファイナンシャル・サービスの菅下清廣氏からニュース「スガシタの眼」というのを送って貰っている。それを読んでからの「連想ゲーム」で思いついたことを書いておく。
日本におけるヴィトンなどのブランド信仰は根強い,というより,それに気付いたブランドの側がそのブランド価値を高める戦略をとり,それが功を奏しているという図式だと思う。
翻って,わが国企業のブランド戦略はどうか,ホンダ,トヨタが海外で相当なブランド力を持っていることは間違いない。自動車や電機での健闘はあるが,それが日本という国のブランドに結びついていないのが悔しい。ソニーなど日本のブランドだとわかっているアメリカ人はどれほどいるのか。
手塚治虫の「ジャングル大帝」が,いとも容易にディズニーに「ライオン・キング」という名でリメイク(否,盗用)され,むしろディズニー・ブランド発揚に利用されているなど,どうも平均的には日本のブランド戦略は遅れているように思う。
日本ではハードは強いが,ソフトが弱い。またソフトを評価する風潮がない。ソフトはハードのおまけくらいにしか思っていない。地方自治体がホールをつくっても,そこで公演すべき「ソフト」がない。ソフトが発展してから,ホールを造るのではない。土建国家ではホールを造ることそのものに意義があったりする。困ったことだと思う。
閑話休題。
今度の証券ゼミナール大会の1分科会で「中国経済は脅威か否か」というのがある。私のゼミでもそれに参加するグループがある。彼・彼女らにいろいろアドバイスした。中国人すべてが今の日本並みの生活水準を享受しようとしたら,世界の資源は枯渇するだろうと話した。別に中国だけの話ではない。すべての途上国が,日本型,つまりアメリカモデルの生活を理想と考えて,その生活レベルにあわせようとしたら,地球資源は枯渇するだろう。それだけではない。資源をめぐる紛争が多発するだろう。
中国が発展しはじめたら,その途端に石油価格が暴騰しはじめた,という事例を見ても明らかだ。尖閣列島問題,沖の鳥島問題,これらすべて資源をめぐる争いだ。では,中国に発展を止めろと言えるのか。そんな勝手なことは言えない。もし途上国国民すべてが豊かになるためには,全地球市民が資源問題を考える必要がある。アメリカのような資源浪費・垂れ流しの「豊かな生活」をモデルにすることは出来ないだろう。
日本人とて同様だ。全地球市民がアメリカ型価値観から脱却しないかぎり,資源枯渇,資源をめぐる紛争多発は避けられない。とすれば,どういう価値観を提言できるのか。みんなが原始人的生活を送るというのも非現実的だ。今後の地球市民みんなで考える課題だろう。そして,日本人も「痛み」を分かち合う覚悟がないと問題解決に向かわないだろう。
でなければ,途上国の発展を抑制して,一人アメリカのように,豊かさを享受するという道しかない。それは多難な道でもある。抑圧する軍事力も必要だろう。また,それに対する反発がテロを呼ぶかもしれない。難しい問題だ。
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