| 2003年11月01日(土) |
学生就職活動について思う |
先日も学生の就職活動についてゼミの某君の相談に乗った。どういうわけだか公務員を狙ってみたいという。しかし,経営学部で公務員を狙うのは,必ずしも得策とは言えない。どう考えても,公務員試験は法学部有利にできている。せめて経済学部だろう。問題は,どういう人生設計をもっているのか,ということだ。この人生で,何がしたいのか,ということだ。
3回生になって就職が目の前になってくると,ようやく自分の人生について真剣に考え始めるようだ。それはそれでよい。問題は思慮深さである。本当はこうしたいのだが,どうも自信がないので,こちらにする。で,その「こちら」がそんなに容易なのか。そちらに自信がないから,とにかく「こちら」にしたのではないのか。で,「こちら」の勉強を始めたら,とても自信がもてなくなって,また「あちら」に行くということはないのか。
次々とあれこれ動いてみて,そうこうしているうちに時間がたってしまう,そういうのが一番危ない。私などそれを懸念するわけだ。じっくりと腰を落ち着けて自分の一番生きたい道を考える。そして,次善,三善を考える,そういう道筋がよいのではないか。最善でなくとも,それと少しはオーバーラップしている次善,そしてまたそれと一部重なる三善,などという順で考えていくのがよいのではないか。
隣の芝生は青く見える。見境もなく方向転換をするのは良くない。方向を変えるとしても,どうしてそういう方向転換をしたのかを他人に説明がつくような方向転換が望ましい。唐突な方向転換は決して良くない。それは思いつきでしかない。逃げでしかない。攻めの方向転換が望ましい。
学生諸君には,とくにゼミの諸君には,どうしても大きな期待を懐く。それだけに,選択を誤らないで欲しい。「他人(ヒト)に説明が付けられる」というのは大変大事なことだ。説明が付けられないことは誰の納得も得られない。就職活動で諸先輩と会い,話すわけだが,その際,納得のつく筋道で話さないと理解して貰えない。自分を理解して貰えない。自分が理解できない人間を雇うことはできない。だから,そういう先輩に理解して貰える話し方が必要になる。
それは,難しいことではない。要は万人に納得できる筋道であればよい。手前勝手な論理はダメである。だから,少なくとも友人同士で話してみることが必要だ。どうもおまえに言うことは納得できない,などといわれたら要注意。同年代の人間にも理解できないような筋道を年代の異なる人間が理解してくれるはずがない。もちろん,当人が大人すぎて,かつ友人が子供過ぎて,それで理解してくれないと言うのならよい。どういう理解のできなさか,は当人がわかるはずだ。
この機会に,友人と,人生や社会や,何でも良いから,語り合ってみることだ。そこで,理解を得られなかったら,考え直す必要がある。
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