singersong professor KMの日記

2003年03月28日(金) 昨今

 昨日ようやくPDA(カシオペア)の修繕が済んだ。でも,パソコンとうまく同期しない。ちょっと忙しくて,ゆっくり作業をしている暇がない。昨日は午前中経営学部40周年記念事業総括,午後教授会,夜教授会懇親会と一日中暇がなかった。その合間にPDAを生協に取りに行って,パソコンに接続してうまく行かなかった。

 今日もこれから日経クイック情報との打ち合わせなどがある。それにしても学会報告の報告要旨の締め切りが今月中となっている。内容が固まっていないのに,こういうストーリーで行こうと決めて,要旨だけ提出するという綱渡り。

 そういえば,以前学会報告を聞いていて,こういうデザインでできる予定で報告要旨を書いたけれど,統計的に分析してみると,結果がでませんでした,という「正直な」(?)報告があった。そうならないようにするつもりではある。ある程度は見通しを持っている。4月に入ったら,大阪でのMBAコース指導などで忙しくなるが,学会報告と並行して進めなければなるまい。

 これで,忙しいから研究できないという「言い訳」が許されない。忙しくても研究しなければならないということになる。こういうように自分を追い込まないと研究できない。実のところ,教育というのは際限もなく時間をとられるものである。多少のサービス低下を覚悟の上で,研究も並行しなければ,いつまでたっても研究できないのが実情だ。とくに立命館大学のように忙しい大学ではそうである。

 全国的に何処の大学でも,忙しくなってきたようだけれど。その分,忙しさになれているわれわれが「競争優位」(?)にたてるかも知れない。けれど,最近よく人に紹介するのだが,佐藤郁哉「フィールドワークの技法」新曜社,2002年(これは良書だ),などを読んでいると,本格的フィールドワークをしようとしたら,ものすごく時間的余裕が必要だ。そういう意味では,そんな研究は今の私には許されていないことは間違いない。

 大学院生のように,時間的ゆとりのある諸君が,そういう研究にチャレンジすべきなのだろ。もちろん,時間的ゆとりがなくても,上記書物でいわれているような,その精神は堅持しなければなるまい。事実に裏付けられた研究,実証研究,これが私の目指すものだから(従来からそのつもりでやってきたとはいえ),憶測でものをいってはダメだ。

 こういう中での研究だから,論理の飛躍,が一番恐ろしいところだ。時間がないと,つい論理の飛躍を見逃すのだ。もちろん,研究マインドのない人はしばしば論理の飛躍を見逃す。若い未熟な研究者にしばしばそれが見られる。私の元で学んでいる研究者諸君にも,改めて注意を促さずばなるまい。


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