どうも最近は腹立たしいことが多い。対イラク戦略をめぐる日本政府の対応がそれだ。
どうやら今日まで多くの日本人(完了を含め)が米ソ冷戦構造のもとでの日米同盟の呪縛に縛られてきたのではないか。冷戦以後の国家戦略を考えるという大きなスパンで物事を考える,そういう発想法を失ってしまっているのではないか。
今回のイラク問題でもフランスや中国の柔軟な発想と比べて,日本政府の発想の貧困さを嘆かわしく思います。たしかに,北朝鮮問題ありで日米同盟は必要だというのも,説明としてはわからなくはない。それはしかし,日米同盟から発想する,後付けの論理だと思われます。実際,同盟は従属ではないはずなのに,発想そのものが従属的です。日本の軍事力を正当に評価すれば,アメリカの庇護がないと北朝鮮に対峙できないなどありえないのに,それがまかり通っている。というより,北朝鮮に対峙する気概がないことにいらだちを覚えます。友好的であれ敵対的であれ一国同士が対峙するという外交戦略がなければ話にならないのに,外交をすべてアメリカに依存する。どうしてこの国は,こんなに卑屈になったのかと思ってしまいます。
首相は首相で丸投げ。外相は仮定の問題には答えられないと言う。この首相にしてこの外相あり。何せ,公約違反など大したことないというのだから,いい加減なものだ。口先ばかりのこの政府が倒れないのは何故なのか不思議なくらいだ。何せ口先ばかりの軽さ。そういえば,T先生いわく,神奈川県民は軽い。この首相を見ていると納得させられてしまう。軽い。今の日本では軽いのが流行だ。だから,この首相が辞めさせられずに,もっているのだろう。日本は軽い国のようだ。
そりゃー私だって軽いですが。今朝もわが女房殿に,あんたって軽いのね,といわれてしまいましたが。でもそれとこれとは別ですよね。
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