singersong professor KMの日記

2002年07月12日(金) 最近の株価,雑感

11日のNYのDowが一時200ドルを超す下げを経て,急速に戻し小幅下落で終わった。昨日の日記でNYの大幅下げについて書いた。そしてそのことを他にも書き送った。これへの証券マンの反応も伝わってきた。そこでのメールのやりとりを紹介したい。

某証券マンいわく「個人的には今まさに世界経済がリセッション入りするかみんなが固唾を呑んでいるように感じます。もっと言葉を悪くすれば世界大恐慌」になるのではないかと懸念しているようだ。私もそんな感じを持っている。しかも「1929年と比べてやっかいなのはより情報社会になりよりグローバル化していること」だという。さらに,「去年の秋のテロ後はいくらでも打つ手があったアメリカに対してその効果が全く消え去ってしまった現在のほうがちょっと心配というのが本音」だという。

 私もそのメールに反応して書いた。またそのメールでも藤巻講演についても言及されていたので,これに応えていえば,私も円安・インフレ待望論です。ただ,アメリカがこうなると円高・ドル安になってしまう。厄介なことです。アメリカで債券が買われているようで,株式への不安が高まっているようですね。そう言う意味からは,日本株は底値圏ではないか,それと,中長期的な円安・インフレ展望の中では,日本株買いのはずだと思っています。あくまで,中長期的に見ての話ですが。実際にも,アメリカの市場の軟弱さと比べると,日本の市場が底堅く見えるのですが,ただ,私などにわからないのは,公的資金などの買いがどの程度入っているのかという点です。市場をよく観察していたらわかるのかもしれませんが,その余裕はありませんから。

 アメリカでもこれから不動産価格が下がると言われています。日本の場合,89年末の株価ピーク,その後の株価下落から,2年ほど遅れて地価のピーク,そして下落が始まりましたが,アメリカではこれから不動産価格が下落し始めるのでしょうね。そのとき,景気は一層悪化する,そのときが心配です。言われるように,アメリカ政府もだんだんと政策選択の余地が小さくなってきていますから,うまく景気をコントロールできるかどうか。

 それと,今日の日経にもあるように,これからは規制強化の時代に入ると思います。アメリカ国内の情勢は変化しつつあるのではないかと思います。日本がその点でも周回遅れの規制緩和を続けて失敗しはしないかと心配です。時価主義−>持ち合い株放出−>株価下落,のスパイラルは避けるべきだと思います。会計ビッグバンの功罪,今のところ,罪の方が大きいように感じます。


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