Tonight 今夜の気分
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2009年01月05日(月) マイナス思考を殲滅すれば、日本経済は再生する



「 恐れを抱いた心では、大したことなどできません 」

                      ナイチンゲール ( イギリスの看護士 )

How very little can be done under the spirit of fear.

                              Florence Nightingale



悲観的な口癖の多い人は、無意識のうちに、マイナス思考へ陥りやすい。

言葉は、自分の内側から出ると同時に、自分の内面をも規定してしまう。


ご承知の通り、アメリカも日本も不景気であるが、それぞれのマーケットで物が売れない原因、内需の落ち込みについては、大きな違いがある。

簡単に言うと、アメリカ人の多くは所得が下がり、お金が無くて 「 買えない 」 のに対し、日本人の大半は、お金はあるけど 「 買わない 」 のだ。

日本でも失業者は増えているが、職を持つ人の平均所得に大きな変化はなく、さほど物価も上がっていないので、物が買えなくなったわけではない。

つまり、景気が優れないのは 「 財布の紐が固くなっている 」 だけのことであって、購買意欲を喚起させ、内需を創出すれば不況から脱出できる。

世界的な景気減速の中で、輸出が伸びなければ経済が良くならないと錯覚しがちだが、持続的な内需が生まれれば、状況は一変するだろう。


日本の高齢者は、必要以上に多額の貯蓄をしており、国民の総資産のうち75%は、60歳以上の人々によって保有されている。

現役のときに稼いだお金を、老後の消費には充てず、引退してからもなお、せっせと貯蓄に励むのが、平均的日本人の姿だ。

見方によっては 「 余剰資金がある 」 ともいえるのだが、総資産の75%が滞留しているために、なかなか国内で需要を創り出せないのである。

だから、海外への輸出に景気を支えてもらったわけだが、欧州も、中国など新興国もまた、輸出主導の成長を続け、海外からの需要に依存してきた。

その需要を一手に引き受けてきたのが、ほかならぬ 「 アメリカ 」 であって、アメリカが物を買えなくなった途端、世界中が悲鳴をあげているのだ。


膨大な貿易赤字を出した末、サブプライムローンを発端とした金融破綻で、世界中に被害を及ぼしたアメリカを、非難する声は多い。

たしかに彼らの責任は大きいが、自分たちで需要を創れず、アメリカへの輸出に頼ってきた他の国にも、大きな問題があるのではないだろうか。

事実、アメリカが貿易赤字を削減する努力をし、輸入を大幅に減らしていたら、もっと早い段階で、もっと深刻な世界的大不況が訪れていたはずだ。

以前から私が、この日記で 「 アメリカが悪いと語る意見の幼稚さ 」 を指摘してきたのは、ずばり、こういった根拠によるものである。

アメリカの購買力に依存し、支えられ、なんとか成長を続けてきた日本が、相手の財布が空っぽになり、買えなくなると非難するのは理不尽だ。


長期的にみると、どうしても輸出に頼らざるを得ない状況もあるが、今回の不況に耐え、世界的な景気浮揚を待つ間に、打つべき手段はある。

それは、前述した 「 国民資産の75% 」 を占める高齢者のお金を、老人に消費してもらい、国内で需要を創り出す方法で、それ以外にはない。

彼らが欧米の高齢者並みにお金を使えば、何十兆円もの景気浮揚効果が生まれ、たちまちにして国内経済は活性化するはずだ。

そのためには、経済への不安心理を取り除き、老後の医療や、介護などの心配から、彼らを解放することが不可欠となる。

いくら貯蓄があっても、医療、介護、年金などに不安が多すぎるので、日本の高齢者は 「 お金を使わない 」 という問題を、解決しなければならない。


ここまでは、東大教授 伊藤 元重 氏 の論文を参考にさせていただいたが、同じような記事、社説なども、新聞や雑誌で見かけたことがある。

問題は、肝心の 「 具体策 」 なのだが、たとえば老人の医療費について、単純に無料化すればよいとは思わないし、むしろ、上げるべきだと思う。

お金は持っておられるのだから、医療や介護に必要な費用は多く支出してもらい、年金も減らしてもらえばよい。

ただし、何かの事情で支払えなくなった人や、身寄りがなくて困窮する人に対しては、無条件で手厚く保護し、「 いざという時 」 の不安を無くすのだ。

若者と違い、高齢者は 「 損得 」 でなく 「 不安 」 の大小で消費が左右されるため、払えるなら払う、払えないなら無料という基準で構わない。


福祉の施策を充実させる一方で、マスコミ や、ブログ などに多くみられる 「 いたづらに不安を煽る記事 」、「 マイナス思考 」 も規制すべきだろう。

未来を切り開く言葉を語る人は、本当に未来を羽ばたかせ、他人にも良い影響を与えるが、マイナスの言葉ばかりを語る人は、害毒を垂れ流す。

表現の自由に触れるかもしれないが、実態以上に不安を煽ったり、思考をマイナス方向にばかり向ける文章は、けして世の中のためにならない。

再び バブル を起こして、景気を過熱させる必要はないけれども、経済への不安心理、高齢社会への不安心理を抱かせる記事は、削除すべきだ。

高齢者の不安を取り除き、納得されるサービスを生み出せば、かつてない莫大な内需が創出され、日本経済が再生する公算は大きい。






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