Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2005年11月06日(日) 予想を裏切る快感



「 人生の最大の喜びは、できないと言われたことをすることだ 」

 ウォルター・バジョット ( イギリスの政治学者、経済学者、ジャーナリスト )

The greatest pleasure in life is doing what people say you cannot do.

                              WALTER BAGEHOT



何かをやろうとして、他人から 「 できない 」 と宣告される。

そんなとき貴方は、どう反応するだろうか。


弱気な人の中には、他人からの 「 できない 」 という一言を天の助けのように受け入れ、自ら未達成の口実として有難く利用する人もいるだろう。

強気な人は、もともと無理かなと思っていても、他人からの 「 できない 」 に触発され、むしろ意地になって挑んでくることも考えられる。

他人が 「 できない 」 と断言するような難易度の高い仕事を押し付けられ、そのプレッシャーに負けて精神を病むことが 「 責任感 」 ではない。

本当の責任感とは、不利な立場や窮地にも黙って耐え、ひたすらに最善を尽くして 「 できない 」 と言われたことをやってのける力と勇気である。

経験上、それはリスクを伴うし、とても難しい事と知っているが、やり遂げた際の達成感、充実感は格別で、喜びに満ちた瞬間になることもたしかだ。


1993年にサッカーJリーグが発足して以来、千葉 ( 発足当時は市原 )、ガンバ大阪の2チームは、いづれもタイトルに恵まれず無冠が続いていた。

その両チームが5日、ナビスコカップの決勝戦で対戦し、激闘の末、千葉が大阪を下して、初の栄冠に輝いたのである。

今年はプロ野球も千葉 ( ロッテ ) が31年ぶりに頂点を制し、なんとなく 「 千葉イヤー 」 的な機運が高まっているのかもしれない。

野球もサッカーも、強豪とはいえないチームを鍛え上げて、「 できない 」 の下馬評を跳ね返して覇権を掴んだ人々の熱意には、拍手を贈りたい。

ちなみに、よく考えてみると、どちらも決勝で千葉が勝って、大阪勢が負けたわけで、地元ローカルでは芳しくない結果に終わったのである。


彼らの活躍に比べようもない些細な話だが、私が 「 禁煙宣言 」 をしたときも、周囲には否定的な観測をする者のほうが多かった。

皮肉っぽい笑みを浮かべながら、「 いつまで続きますかね 」 みたいな調子で聞き流され、こちらの決意とは裏腹に、あまり真剣には受け取られない。

実際に禁煙を始めてからも、「 まだ禁煙中ですか? 」 などと尋ねられて、「 “ まだ ” じゃなくて “ ずっと ” 禁煙中なんだよ 」 と言い返す始末である。

禁煙の意気込み、あるいは成果を周囲に知らしめ、彼らの 「 できない 」 という声に一矢を報いるには、とにかく継続的に禁煙していくしかない。

いつまでで、どこがゴールなのかといえば、「 周囲が完全に認めるまで 」 ということになるわけで、しばらくは黙って耐えるしかないのである。


禁煙して1ヶ月少し経った近頃、周囲から 「 本当に吸わないねェ 」 とか、「 貴方はやめれそうだねェ 」 なんて声が掛かるようになってきた。

むしろ自分の場合は、周囲が 「 できて当然 」 と言うよりも、「 できない 」 と言ってくれたことが、禁煙の継続を支えているのかもしれない。

他人が 「 できないよ、難しいよ 」 と言うぐらいでないと、なんとなく目標としての価値、ハードルの高さを感じられないという物足りなさもある。

そして、禁煙が続いている近頃は、当初、懐疑的な視線を送っていた知人に会い、誇らしげに禁煙席へ手招きすることにも喜びを感じる。

喫煙中も健康だったので、まだ体調面での恩恵は実感していないが、禁煙にはこういった 「 楽しさ 」 もあったりするので、なかなかに面白い。






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