「 私が人生で学んだことは、相手に嫌われたり、憎まれたりするのは、
こちらに欠点があるからではなく、才能があるからということです 」
バーナード・べレンソン ( 美術史家 )
Life has taught me that it is not for our faults that we are disliked and even hated but for our qualities.
BERNARD BERENSON
このところ私事に関わる日記が続き、「 仕事 」 ネタが滞っている。
久しぶりに経済概況など鑑み、気付いた点などを書いてみたい。
景気が良くなったり、悪くなったりという背景には、複数の要因が連鎖的に繋がって絡んでいることが多い。
中には意図的に仕組まれたものもあるが、大部分はちょっとした偶然や、経済とは直接に関係のない、たとえば外交や、文化などに影響される。
最近の市場動向をみると、明らかに日本経済は回復の兆しを示しており、雇用は伸び、株価平均もさらなる上昇の気配を感じさせている。
当然、景気云々という話は業種、業態によって異なるので、まだそのような実感が無いという人も多いが、総体的に上向いていることは事実だ。
総体的に上向いているということは、他の業種、業態にも少なからず余波を与え、やがてはプラスの方向へと誘引される率が高くなるはずである。
家電各社が相次いで、国内での大型投資を計画している。
コストが安いという理由から海外に工場を移転し、生産の拡大を図ってきたのだが、ここで 「 先端技術の海外流出 」 が、大きな問題点となってきた。
近年、韓国、台湾、中国などアジアメーカーの追い上げが活発化したのは、明らかに日本の技術力、生産ノウハウなどが伝播した結果によるものだ。
いわば 「 自分で自分の首を絞めた 」 ような形になっており、目先の利益を優先して追求した弊害が、このところ随所に現れてきたのである。
そのため、たとえコストは高くついても、生産や技術管理を国内に戻して、海外への技術流出を防ぐ 「 ブラックボックス化 」 の動きが進んでいる。
また、国内への投資が拡大している要因に、税収や雇用といった経済効果に期待する地方自治体の、熱心な企業誘致政策があることも大きい。
大型の補助金を各自治体が交付し、企業誘致を拡充する動きが全国的に盛んで、家電業界以外でも、海外工場の国内移転を検討する企業は多い。
もちろん、その大半はもともと日本国内にあった生産基地を海外に移した企業であり、今回の動きは 「 国内回帰 」 という現象にあたる。
生産の場を国内に戻せば、少子高齢化による国内労働力の不足といった課題が将来的に浮上するという説もあるが、実際にはそうともかぎらない。
雇用が伸びて、経済状況が明るくなれば、結婚して子供をつくりたいと願う若者も増えるはずで、むしろ少子化に歯止めをかける福音ともなるだろう。
春先に起きた中国での 「 反日デモ 」 も、それまで海外一辺倒だった企業の投資政策を見直させる一因になっているように思う。
いくら政府が経済援助を行っても、官民一体となった友好政策を推進しても、中国、韓国の日本に対する外交姿勢、国民感情は改善されない。
戦争終結から60年もの歳月が過ぎているのに、むしろ最近になってからのほうが、中国、韓国の政府、人民からの風当たりは激しさを増している。
過去に対する日本の謝罪が効をなさないのは、彼らが憎悪する対象が、我々の 「 非 」 にあるのではなく、発展的な「 成功 」 にあるからだ。
国家間でいがみ合っているのに、民間レベルで連携していくのには限界があるはずで、彼らの国民感情はさらなる 「 国内回帰 」 を推し進める。
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