笑う角に光りあれ...オレステス・デストラーデ

 

 

Taillwhip - 2020年09月22日(火)

4連休最終日。
コロナ渦における細やかな家族サービスを行った翌日、我が欲を満たすべく街に繰り出す。

2020年の自分にとって最大のトピックと言えば読書に目覚めたことであろう。
西村賢太で始まった熱は、車谷長吉との出会いで沸騰し、その後も北條民雄や永井龍男など、忘れることの出来ない出会いが続いている。

そして、直近では村田喜代子の『蕨野行』がさらに心を震え上がらせた。
いわゆる姥捨ての風俗に端を発した作品ではあるが、ただ悲しいとか、寂しいかとか、そんな次元ではなく、魂を揺さぶられ続けた素晴らしい作品であった。
こんな作品が人知れず存在していることに心底驚く。
気付けば、今年はこのような魂が揺さぶられる作品に出会い続け、自分の中の原野が切り拓かれていく想いでいっぱいである。

かのような、今の私の欲求を満たしてくれるのが古本屋であり、それらが集積、かつ、しばらく訪れていない横浜に出かけることにした。

手始めは関内、少し歩いて桜木町。
ぴおシティには昼前から飲める立ち飲み屋が集積し、荒んだ空気感も合わせて最高。
その後、平沼まで歩き、最後は横浜駅周辺へ。
結局5、6冊の本を買い求めた。
最後は駅前路上の立ち食い蕎麦屋で天ぷら蕎麦。

きっとそれ以外の興味をそそられるものもあるはずだが、桜木町で摂取した酎ハイの酔い気で、寄り道もせずそれだけで帰宅する。




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