かなしいうわさ
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2005年08月06日(土) 465 フジ05感想文 その1

≪フジロック2005 感想文≫
今年は日記っぽくだらっだらと書いてみる。ライブレポだけ読みたい人は太字のところを読むと良いよ。
※写真はmixiやFujirock Expressから転用してます。





■29日
会社を定時で抜けるという神業を行使。「フジロックの会場は山奥ですんで土日は一切携帯繋がらへんてことでヨロ」というメール送り逃げ。さぁフジだよ。

会社からガラガラカートを引いて新大阪。本屋でこうのさんまこちんを買って、ビール飲みながら乗車。弁当すら食わずに即寝。ハッと起きると、品川到着5分前。弁当を掻き込んで下車。

23:40に井荻到着。今年も車を出してくれる焼売と合流。混んでてなんぎしつつも、まっさん宅に到着、まっさんをピックアップしてさぁ苗場へゴー。焼売と俺はフジ初回から参加のオリジナルメンバーだ。成り上がり忙しくなったタロウが数年前から脱落したのでここ数年は焼売・まっさん・俺の3ピースで固定。富士ロック、そして苗場を舐め尽くし知り尽くした(立ちションのベストスポットなど)ゴールデントリオだ。
基本はこの3人だけど、毎年他にもいろんな人達といっぱい逢う。毎年フジでしか逢わない人が大勢いる。待ち合わせしなくてもヘブンに行けば必ず毎年逢えるあの人は今年も来ているのかな。

月夜野PAで降りて、水上にあるまっさんの別宅へ。ビール飲んだりしてダラダラして、ダラダラ就寝。


■30日
9時までゆっくり寝る。去年まではグリーンステージの後ろにタープ張って拠点をつくる場所取りのために早起きしてたんだけど、今年からはタープ禁止になったので早起きの必要がない。

別宅から車で駐車場へ。今年は「みつまた」という滅茶苦茶遠い駐車場になってしまった。会場近くの駐車場チケットを得るには、通し券を早めに買わなければ駄目だなやっぱ。来年は3日間行けなくても早割りで買っちゃおうとか話してる。始まってもないのに来年の話してるよ馬鹿だよなぁ鬼が笑うよ。で駐車場にホイホイと到着。
あぁ、曇ってる。ゴアテックスの合羽と長靴を担いでさぁ出発。
うわ、シャトルバスが滅茶苦茶混んでる。そうか、2日目から来る人ってやっぱり多いんだな。
学校の先生みたいなおっちゃんスタッフがひとりで頑張って仕切っている。ありがとう、頑張れおっちゃん。



並んで20分、乗ってから20分くらいで、会場にさしかかって、ずらりと並んだカラフルなテントが見えると、車内から

「  おぉぉ...   」

という静かなため息が漏れる。
ああ、これいつもと同じだね、このため息聞くとああ今年も着いたと実感するんだ。

バスから降りて会場へホテホテ歩く。ああーこりゃ人多いわ。いつだったか、昔オアシスが出演した日もたいがい多いと感じたもんだけど、今年はそれ以上だな。オアシスみたいなわかりやすく集客しそうなアーティスト出ないのに、なんなんだあんたらは。こんな山奥くんだりまで大金叩いて疲れに来て。馬鹿ぢもめヽ(´ー`)ノ 
ま、フェスの人気自体が高くなってきたんだろう。有難いことなんだろうな。





ここでリストバンドくっつけてもらって



パレスオブワンダーをすり抜けて

がおー

入り口だ






グリーン奥にささっとシート引いて陣地作り、ハイネケンのストラップ付ボトルでビールを買ってまず乾杯。んめえええええええええええええええ。
タープが無いと広々として眺めがいいね。タープ廃止は非難轟々だったけど、意外と成功かもしれない。 

あ、今年は遅く出てきたからキヨシローの「田舎へ行こう」が聴けないのか(Д`) いつもその日の最初のアクトが始まる前、朝イチに、キヨシロー作のフジロックテーマソング「田舎へ行こう」がかかるのよ。あれがかかって、ダサいMCが「フゥジロックフェスティヴァル、ゼェロファアアアアーィィヴ!」とか叫んで始まるのが俺のフジなのに!

まあいい。何から観ようか?と相談すると、焼売とまっさんは100s@中村一義、俺はエディ・リーダー。ということでここから俺だけ恒例の単独行動。エディ・リーダー観に奥地へまいりま〜す(既に酔っている)ふらふらと奥地へ向かい歩く。俺は仲間内でも「奥にばっかり行ってビッグなアーティストを全然観やがらねえ」と馬鹿にされている。だって奥の方がヘンな人たくさん出てるし客もヘンだし楽しいじゃないの。


これが地図。



入り口ゲートから、最奥地の「オレンジコート」までゆっくり歩いて1時間弱くらいかかる。馬鹿だよなーこんなとこ来る奴ら。






エディがオレンジコートでやると勘違いして、ボードウォークをテステスと歩いていったら、ホワイトステージから楽しげな音がぶんちゃかぶんちゃか聴こえる。あっCopa Salvoか。ほう、いいねいいね、楽しい音じゃんかホレホーと前線へ突入。激踊り。
 音源をちょい聴きして、お行儀の良いラテンバンドだと勝手に思っていたんだけど、なかなかラフで楽しくて良いじゃない。日曜日にオートバックスにいそうなプチ柄悪げなリーダーがピシピシと啖呵切ったり、浴衣のキュートな女子がキャッキャとはしゃぎながらパブロばりのピアニカ吹いたり。楽しげな音楽をやる連中は、こういうふうに本人達がぴょんぴょんと楽しそうに演ってくれないとねぇ。
 例えばダブルフェイマスは楽しい音出してるのに、ライブ中は全員直立不動だからナー。
あら、2曲ですぐ終了。どうやら終わり間際に来ちゃったらしい。うーん初めから観たかった。まぁ、今年のフジの初観戦バンドとしては申し分ない楽しいライブだった。満足。




あ、エディは? 忘れてた、エディどこどこ?あーアヴァロンか。まだ時間あるな
とか思っていたら、遂に雨がポツポツと降ってきた。かなりあやしげな空模様なので、グリーンの拠点に雨具を取りに帰るはめに。軽く走ってグリーンに着く頃には、かなり大粒の雨になっていた。危ない危ない。雨具上下と長靴を装着して、再度アヴァロンへ。駅ひとつ分くらい離れているけど今年はジムで鍛えているので全然へっちゃら。







辿り着くと、Eddi Readerはちょうど始まるところ。

 
ギタリストとアコーディオン奏者を従えたアコースティックなショー。あぁ、声は衰えてないなぁ、いいなぁ。フェアグラウンド・アトラクションズで親しんだ、キュートで張りのあるあの声のまんまだ! この時、既に雨はざんざ降り。なのに、エディが歌ってる間は、雨がまったく降ってないように感じた。力のある声は雨を晴らすんだ! 「雨すごいねえ、こんな中でライブ観るなんてあんたらクレイジーよ!(笑)」なんてMC。いやいや、あなたの声のおかげですよ(´ー`) ド名曲「パーフェクト」はみんなで合唱だぁ。やばい楽しすぎる。途中アドリブで「Raindrops Keep Falling My Head〜♪」なんて唄って、もうエディったら。雨だか汗だか涙だかわからんけど目から出てくるということは涙だろう。ありがとうエディ。ノリノリで最後は前に出てきて踊っていたよ。
MCでは「ナカモラ?ナカメラ?ああ、ナカムラ!ナカムラがセルティックに入ってくれて嬉しいわん」ともおっしゃっておられました。





ここで飯。オクラのシチュー。まずい。ので更にロコモコ丼。うん、旨い。旨いけどハンバーグがどーんと乗っているだけなので俺がする手抜き自炊と変わらんかも。
100sをちょっと覗きにいったら、今までのオレンジコートでは有り得ない位の人だかり。嫌気が差してホワイトでdachamboを観る。あーはいはい、ジャムバンドだねー、曲がつまらないくせに煩えよ。ジャムるならもっとファンクさせてくれよ。黒人のノリにしろみたいな難しい事じゃなくて、あるだろお前らなりのファンクってもんが。アヴァロン奥地の山奥でビール飲んで休憩。




さて、俺的今年のハイライトのひとつ、Chirs Murray Combo。直前に買ったスラッカーズとのアルバム「Slackness」というアルバムが素ん晴しかったので滅茶苦茶期待しているのだ。(だって一曲目がクラッシュの「Janie Jones」だぜ。)
さぁ始まるぜって時にギャズが出てきてバンドの紹介。「俺が世界で一番好きな、最高のワンマン・スカ・バンドだぜ、クリス・マァァァァァァァァレィッ!!」イエー。つうか出演もしないお前が何故ここにいるよ馬鹿。愛してるぜ。(´ー`)
ライブ開始。うわー普通のにいちゃんだ。佇まいだけじゃなくて、声にもなんらスペシャルなものが無え。なのにクソ格好良い!周りの皆もパッカパッカ踊ってる。楽しくて死にそう。俺音楽好きで良かったよ。


普通のにいちゃんなのに素晴らしい理由。まず、曲がすごく良い。んきゃんきゃと軽いスカにしてはあるけど、実は王道レゲエなグッド・メロディ。ボブ・マーリーがオリジナルとして歌っていてもなにも違和感が無い位。そして単純なスカのリズムでも飽きさせない、よく練られた曲構成。下手にホーンがたくさんいるスカバンドは、長時間聴いているとワンパターンになってダレたりする。こいつらは、少ないメンバーなのを逆手に取ったアレンジと演奏で、全くダレさせない。このバンドは3ピースだから、リードを取る楽器がないのね。ギターはスチャスチャとカッティングを常にしていないといけないし。リードを取れる「楽器」は「声」のみ。その声を上手く使っている。間奏を絶妙なハーモニーでピシ、ピシッと埋めていく。またそのハーモニーがハンドメイド感があって楽しいんだ。 そして達者なドラムのオカズが絶妙な間合いでパカンパカンポカンボカンと入り、ブイブイと低音部分をよく動くベースが下をがっちり支えるんだ。凄い。ギャズの紹介は嘘じゃなかった!







感動に打ちひしがれながら沖縄そば。沖縄そばって沖縄以外で喰ってもあんまり旨くないんだけど、フジで喰うとなんだか旨い。オリオンビールも飲んじゃえ。ああっ、そういえばこの裏でスカ・クバーノやってるんだよな。ダッシュでアヴァロンへ。Ska Cubano ああ、メンバー紹介してる。もう終わりか。それにしてもパーカッションが凄い。本当にラテンのリズムでスカやってやがる、格好良いわ。んで「ジャンゴオオオオオッ」とか煽られたらそりゃ燃えるって。

この日本人のねえさんは昔トロージャンズが出た時にもサックスで参加していたな。有名な人なのだろうか。

3歳くらいの可愛らしい女の子がダンサーとして参加してて、パカパカ良く踊っててさ。ピースな雰囲気に一役買ってた。


くそう、最高だな、ちゃんと観たかったよ( ´Д`)
何故クリス・マーレィとスカ・クバーノをわざわざ被せるのかなぁ。客被るでしょうに。何故かフジではこういうことが良くある。ツボをついたブッキングをするくせに、同じ時間帯にしたり...






サンボマスターがぎゃーぎゃー騒いでいるのがこちらにも聞こえる。しかし混み過ぎなのが遠目にも判る。観たかったけど人がいっぱいなのに嫌気が指し、アヴァロンの丘でNGOの出店とか見て時間を潰す。新潟の震災についての展示を見て心痛めたりした後、大麻ビール(別にガンジャの成分が入っている訳ではない)を飲んで休憩していると、すぐ横から聴き覚えのある歌声が。あ、ギャズ。友達に向かってトラッドソングっぽい歌唄ってる。「ハンニャカ、ホンニャカ、ムニャムヤ、カンパーイ!」おい自作かよ(Д`)なんなのあんたは馬鹿。最高。
「どっかに出るの?」とか話しかけようと思ったら、美人の奥さんにギター担がせてすたすたとどっか行ってしまった。(実は前日深夜のクラブ・スカにDJで出ていたみたい。)



ちょっと暇だったので、アヴァロンでKathie & Keni Inoueを。人少ないなぁ。まあ当然か。ケニー井上さんは、久保田真琴と夕焼け楽団→サンディ&サンセッツと渡り歩いてきたギタリスト。唯一のソロアルバム「レイジーベイビーケニー」がレイドバックしまくっていて最高なので、ちょっと期待していたのだ。奥様のキャシーさんとのユニット。音はとにかくチル&ストーーーーンド。ギターとウクレレのハーモニーが気持ち良過ぎる。


キャシーさん、キュートだなぁ。ケニーさん(写真には写ってません)のMCが、NHKみたいで面白い。皆笑ってる。
ただ、演奏は良いんだけど、曲が普通なのでちょっと飽きてきた。


ヘブンに移動して、アンプ・フィドラー。
これは俺にはあまりピンと来ず。アルバムは結構好きだし、良い演奏してるんだけど、沁み入ってこない。雨の中ずっと立ちっぱなしで疲れていたというのもあるのかもしれない。ヘトヘトだ。休憩場所を求めて、そのままオレンジコートへ行く。あそこには良い感じの土手があり、ライブを観ながらボーっと座るのに丁度良いんだ...





そこでやっていたのがLightning Blues Guitar Session
チャーが発起人で昔やっていたイベントの復活版らしい。やっぱりお客におっさんが多いな。演奏はジャムバンドっぽく(というかフュージョンっぽい)しっかりとしたもので、土手で寝っころがりながら聴いているとすごく気持ち良い。
麗蘭が終わって、チャボがひとりで歌う。「俺はいつもこんな気分なんだ」というMCで歌われた「Feel Like Goin' Home」の日本語カバー。これが疲れた体にじんじんと沁みる。あああ、こらええ曲やで。


チャボがチャーを「30年来の親友だぜ」と呼び出して、競演。正直俺はチャーのギターは上手いと思うけど好きじゃない。けどこの時のチャーははなんだか良かった。




このすぐ下、8/5分の日記に続きます。





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