どんぐり1号のときどき日記
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2007年10月22日(月) 会計は難しいのだ

 OB-CONも近いので、仕事などしている場合ではないのだが。

 ニュースでとある裁判の結果が流れていた。
 NTTは総務相の諮問機関の答申を受け、2005年3月に電話加入権を72,000円から半額に引き下げたのだが、原告側は、加入権が売買対象になったり法人税法で無形固定資産とされていることを挙げ、「加入者の財産」と主張、引き下げ分を損害額として賠償請求したのである。
 これに対して秋吉仁美裁判長は「加入権は契約時に一律負担すべき施設工事費用の一部。加入者に返還請求権はない」と述べたそうだ。つまり加入権について「契約に基づき加入電話の提供を受ける権利にとどまり、金銭価値を保証されているとは言えない」と判断し、NTTの措置を「固定電話の契約者数が減少傾向にある状況変化や他事業者との競争上の観点など、半額化には一定の合理的な理由がある」としたのである。

 これは明らかに裁判官が「会計」という物をまったく知らない判決だろう。
 法人税法で無形固定資産と認めているのだから、一企業の都合で勝手に価値を下げられるのは明らかにおかしい。加入権が売買対象になっているのは、あくまで無形固定資産と認められているからであって裁判の趣旨とは直接関係ないが、いずれ会計上は財産であり、施設工事費用の一部と解釈するのはあまりに無理がある。
 再度言うが、会計を知らない人間の発想だ。

 ただ判決を受けた原告側代理人は「NTT側の主張のままで、加入者への配慮がない」と批判し、控訴する方針を明らかにしたそうだが、「加入者への配慮」という物は法律の施行とは関係ない。あくまで法律にのっとった解釈が必要なのが裁判である。
 そういう認識の上にたっても、明らかにこの判決はおかしい。前提条件に対する認識が、裁判官と一般社会でずれているとしか思えない。
 もっともこれは公務員全般に言える事ではあるのだが、そんな人間が裁判をしているというのもおかしな話である。


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