どんぐり1号のときどき日記
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ネット上のとあるコミュを見ていて、ふと疑問になった。「ジャーマン・ロックの定義」である。
一般的にジャーマン・ロック(現在ではクラウト・ロックという言い方も存在するらしい)といったらプログレのカテゴリーで語られる事が多く、流れとしてはサイケデリック・ムーヴメントの一環から派生していったグループが多い。 具体的な例としては「タンジェリン・ドリーム」「クラフトワーク」「ファウスト」「ポポロ・ヴー」「アモン・デュール」「グル・グル」「カン」「クラウス・シュルツ」「アシュ・ラ・テンペル」等々、この辺は聞けばなんとなくその共通性が判るであろうグループだ。
だがここで「エデン」や「ノヴァリス」といった、いわゆる叙情派といわれるグループがこれらに含まれるのか、と言う話が出てくる。プログレというくくりで考えた場合、大概は含まれているようなのだが、音楽からすると、やはりちょっと異質になるかもしれない。 さらに「スコーピオンズ」はどうするのだ、と言われると困ってしまう。彼らは元々ハード・ロックであり、現在ではヘヴィ・メタルで語られる事が多いのだが、少なくともジャーマン・ロックに含んで考える人はいない。いや、いなかった。だが最近の若い連中には、とにかくドイツなら一緒なのではないかという愚かな言い方をする者もいる。 日本のグループだからと何でも同じジャンルに入れる人はいないのから考えれば、これは変な考えだと容易に判るはずなのだが。
それでもこうして考えていくと、例えば「ネクター」や「エニワンズ・ドーター」はどうなるのか、という素朴な疑問にはなる。 確かに「ネクター」は活動の場はドイツだが、中身はイギリス人だし、そもそも音楽の傾向が一作毎に異なるというのが特徴で、もはやジャーマン・ロックというカテゴリーには収まらない。これは古参のリスナーにはあまり問題にはならないだろう。 だが問題なのは「エニワンズ・ドーター」である。彼らは純然たるドイツのグループだし、基本的にドイツ語で歌っている。 叙情派と考えればジャーマン・ロックにカテゴライズしても良いのかもしれないが、実は彼らはかなりポップな面も持っている。その部分だけを聞くと、どうしてもジャーマン・ロックと考えるのは無理がある。代表曲は大長編なのだが、小気味良いポップの佳作も多いという、実に不思議なグループなのだ。イタリアで言えば、「ニュー・トロルス」のようなものだろうか。
やはり「ネクター」や「エニワンズ・ドーター」はノン・ジャンルであり、「ネクター」は「ネクター」であり、「エニワンズ・ドーター」は「エニワンズ・ドーター」でしかないのだ。 そういう唯一の存在だと言えるのかもしれない。
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