どんぐり1号のときどき日記
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先日、AK47第1号完成から60周年の記念行事がモスクワの軍中央博物館で開かれ、ミハイル・カラシニコフ氏が記者会見したそうだ。 マスコミが同氏に、この銃が結果的に今も世界各地の紛争で多くの犠牲者を生んでいる事についての質問をしたが、「よく聞かれるが、私は安らかに眠っている。戦争は政治家の責任だ」と強調した上で「この銃を作ったのは、祖国を(第二次世界大戦当時の)敵であるナチス・ドイツから守るためだった。それが今、必ずしも正しい目的で使われていないのは痛ましく、つらいことだ」と述べたそうである。
確かに彼がこの銃を開発した動機は上記のとおりだし、誰でも簡単に扱え、メンテナンスがしやすいようにパーツのクリアランスを大きくとるという、それまでの銃器設計思想とは正反対の事をしたおかげで、軍はもちろん、軍以外での評価も絶賛に近いものだった。 だがこれが災いして、コピーすらも簡単に出来る事からゲリラ、テロリスト、果ては子供の兵士にまで利用されるようになってしまった。
だがそれでも銃器である。ここまで拡散したのは彼の責任ではない事も事実だ。それを彼の責任であるかのような質問をするマスコミは間違っている。これは核兵器ではないのだ。銃と核兵器では、兵器としての思想がまるで違う。開発者である一個人に責任を押し付けても意味がない。
マスコミがやるべき事は、開発者を悪者にするような質問をするのではなく、ここまで拡散した現状を理解してもらうために、どうすればこの事態を打破できるのか、それに関する情報を提供し世界中に対策を考えてもらう事だろう。
あえて言うが、カラシニコフ氏は単に一つの銃器を開発しただけである。それが罪だと言うなら、ユージン・ストーナーやジョン・ブローニング、果てはピエトロ・ベレッタだって責められなければ不公平だろう。 ちなみに日本製の銃器、アクセサリー・パーツが海外で使われている事は周知の事実である。スモール・アームズの世界とは、そういうものだ。
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