どんぐり1号のときどき日記
DiaryINDEXpastwill


2006年09月19日(火) 女立喰師列伝

 Comicリュウを買う。
 もちろんオマケのDVDが目当てで、「女立喰師列伝 −ケツネコロッケのお銀/パレスチナ死闘篇−」が付いているのだ。

 押井監督のこの世界に関しては、かなり理解していると自負しているのだが、何故ケツネコロッケのお銀にそこまでこだわるのか、その辺が今ひとつ理解できない。兵藤まこが大好きだから、というのは公然の秘密でも何でもないが、純粋に立喰師として考えると、意外とケツネコロッケのお銀のスタンスは、中途半端なのである。
 あれではいくら虚構の世界とは言え、プロとしてやっていけるのかいささか心許ない。

 パレスチナでの活躍と言うのは、かの重信房子をベースにしているとみられるが(というか、それ以外に該当するキャラが考えられない)、いくら監督が学生運動の尻尾に噛み付いたままだとしても、彼女は海外に逃亡した時点で、学生運動とは次元の違う世界にいったと考えるべきだろうし、戦後の高度成長期の日本とは別の世界に入ってしまっているのだから、何をしてそこまでこだわるのか、どうも良く判らない。

 つまりこの作品は明らかに「立喰師列伝」の世界からは乖離しているのだ。テロリストと立喰師では、あまりに思想が違いすぎる。
 そもそも立喰師は、平和な世界でなければ成立しないものなのだ。もちろん戦後の闇市と言う非常に危険な世界から始まった話だが、闇市ですら、パレスチナに較べればはるかに平和なのである。そもそも建前上は法律が社会を支配しているのだから。
 もしかして押井監督のネタの一つに「重信房子の別の世界」があったのかもしれない。

 しかし丸背の週刊誌タイプにDVDとは、随分といい加減だ。DVDの表面は傷だらけだ。コストを抑えるというのは判るが、これではあんまりだろう。一度表面をきれいに磨きたくなってしまう程に、凄まじい傷だらけなのである。


どんぐり1号 |MAILHomePage