どんぐり1号のときどき日記
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| 2005年09月16日(金) |
ロバート・ワイズの訃報 |
ロバート・ワイズ監督が亡くなったそうだ。91歳だから寿命と言ってもいい年齢だ。 あちこちの記事を見ると「映画界の巨匠」といった表現が見受けられるが、巨匠というよりは職人といった方が似つかわしい。これは彼を貶めているのではなく、どんなジャンルであっても水準以上の作品を作ってしまうのだから、やはり職人であろう。某所で見た「ジャンルを選ばない職人監督」というのは、見事に彼を表わしている言葉だ。
ざっと思いつくだけでも、「地球の静止する日」「深く静かに潜行せよ」「ウエスト・サイド物語」「たたり」「サウンド・オブ・ミュージック」「砲艦サンパブロ」「アンドロメダ…」「ヒンデンブルグ」「スター・トレック」…、である。 悪く言えば節操がないのであるが、それでもこれだけヴァラエティにとんだ作品群(物理的な数も多い)を一人の監督が作ったというのは、やはり珍しい例だ。 とにかく独自のカラーがあまり出ていないので、どんな作品であっても作家性を感じずに普通の映画、つまりエンターテナーとして楽しめるのである。 これが例えば、アンドレイ・タルコフスキーやリチャード・レスターのように作品の節々から独自のカラーが感じられると、寡作であっても巨匠扱いされる事もあるのだが、ロバート・ワイズ監督作品だと、言われるまで気付かない事もある。
そんな彼の作品の中でも、「アンドロメダ…」や「たたり」は非常に好きである(この2作品はLDで持っている)。特に「たたり」は、心理描写だけでこんなにも怖い映像が作れるのかと驚いてしまった作品で、静かな恐怖による演出という点では「ヘルハウス」と並ぶ傑作だ。ただし怖さは「たたり」の方が上だろう。 ちなみに「エイリアン」は、この作品をかなり参考にしていると思われる。
まあ、そんな監督だ。合掌也。
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