どんぐり1号のときどき日記
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| 2005年07月09日(土) |
エド・マクベイン死去 |
エド・マクベインも亡くなってしまった…。こうなると87分署シリーズも、あと4冊くらいか? ラストの2作はとっくに執筆されて金庫に保管してあるという噂だが、それなら日本語版は生前の井上一夫氏に訳してもらっていたら面白かったのに。ただし実際に発表する時は、現在の山本博氏の物と両方で出すのである。延々と続いた87分署シリーズのラストなのだから、そのくらいしても誰も文句は言うまい。
いずれにしても、88分署一級刑事である通称「デブのオリー」という特異なキャラを創造したばかりでこれからの迷活躍が期待されただけに惜しいという感じもする。多分キャレラがマクベインの表の顔なら、オリーは裏の顔なのだ。マクベイン本人やキャレラというキャラを通しては絶対に言えない事を、代わりに言わせているのだと思う。 それはさておき、やはりラストではキャレラや他の数人を死なせるのだろうか。その辺は非常に興味がある部分だ。 しかし私がこのシリーズを読み始めてもう30年になるが、年を取り続けているはずのキャレラの年齢を、とっくに追い越してしまった。色々な意味で感慨深いものがある作品だ。
ところで1980年にフジ系で放映された「87分署シリーズ・裸の街」は、再放送もなければソフト化もされていない。版権の関係で難しいという話らしいのだが、意外と原作に忠実な展開もあり、実は結構好きな番組だったのだ。このチャンスに出してくれないものだろうか。 ちなみにキャレラは古谷一行、テディは坂口良子、マイヤー・マイヤーに至っては田中邦衛なのである。それでも見ていて違和感がなかったのは、「原作の雰囲気を壊さない」という基本方針があったのではないだろうか、と勝手に想像しているのだが、とにかく意外なほど面白かったのである。
そして日常。 子どんぐりの校内合唱コンクールが泉で行われるので、母も引き連れて見に行く。ただし子どんぐりの出番だけでさっさと帰るという外道な事をするのだが。 開催場所はイズミティ21という場所で、記憶の中に何かある…、と考えて「2000年10月13日のキング・クリムゾン仙台公演はここで見たんだった」と思い出す。 クリムゾンと子どんぐりが同じ会場を利用するというのも、なんだか変な感じがしてしまう。
午後はLD-S9のテストのために、実家からLDを10枚ほど持ってくる。 このLD-S9というのはパイオニアのLDプレイヤー末期における傑作である。1996年8月発売当時180,000円という価格から手が出なかったのだが、これ一台があれば、こちらも長年の夢だったLD-S1(250,000円だった…)を諦める事が出来る。 ちなみにLD-S9は、2002年くらいまでの売れ行きでは、量販店のベスト10に入っていたのである。デジタルの衰退スピードは恐ろしいものがあるが、DVDだってどうなる事やら。
それはさておき、用意した「紅い眼鏡」「ライトスタッフ」「RONIN」「キャプテン・スカーレット」「海底軍艦」等で画質や操作性の確認をする(「サンダーバード」や「謎の円盤UFO」はボックスが巨大かつ重いため持ってこられなかった)。ただこれらの作品はついつい見てしまうので、なかなかチェックが進まない。おかげで「ワイルド・バンチ」や「2001年宇宙の旅」は後回しになってしまった。 それでもとにかく言えるのは、古いLDほど今まで使っていたCLD-99Sよりもきれいに再生される。この辺にハードの進歩と共にLDソフトのスペックの奥深さを感じる。たいしたものだ。
しかし世の中では「紅い眼鏡」を面白いという人はほとんど見かけないが、そんなにつまらないのだろうか。公開直後にLDが発売されたがあまりの面白さに何度も見て、これをもって私は押井守作品にはとことん付き合うと決めたのだ。いわば人生の一つの部分の方向を決めた記念碑なのである。 それで人生の一部が変になったのかもしれないが、別にそれで後悔している訳ではないし、押井監督の成長をリアルタイムで追いかけてこられたのだから、むしろ満足である。 という事にしておこう。
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