2002/8/23 22:04 今日は、八戸に単身赴任していた父が久しぶりに帰ってきた。 前に帰ってきたときはすでに僕のPCが新しくなっていたので、そのときはたぶん3月頃だろう。 5ヶ月ぶり、ということになる。
ずっと先輩とFreshVoiceで会話をしていて、 食事をしにダイニングに行ってみると、 父と弟がやけに楽しそうに会話をしている。 僕がソファーに座ると、2人は僕においしそうな中華丼を見せた。 なんだか違和感を感じたが、僕はそのままソファーに座った。 中華丼にしては、湯気がまったくないし、なんだか冷えてしまっているように見えた。
弟は言った。 「これ、親父が作ってくれた中華丼だよ。俺はもう食べたんだ。うまかったよ。」と。 我が家では、父が結構料理に凝っていて、そのような料理を作ってくれることがよくある。 そのため僕は、疑いもせずにその言葉を聞いていた。 正直言って、かなりお腹が減っていた。 「なに?じゃあ、これは俺の分?」 僕は、弟に聞いた。父の顔を見ると、なんだか嬉しそうに僕の顔を見ている気がした。 「そうだよ。」 そう聞くと、僕はその中華丼を手に取り、 「いただきまーす!」 と言って、勢いよく箸を差し込んだ。…その瞬間、中華丼はあり得ない反発力で箸を弾いた。 「…なんだ?」 僕には、まったく原因がつかめなかった。 冷えてしまっていて、橋も通らないほどご飯が硬くなってしまっていたのだろうか。 僕が首をひねっていると、弟と父が唐突に笑いはじめた。いったいなにがおかしいのだろう?
父と弟の大爆笑は続く。 次の瞬間、僕は再び中華丼に箸を触れてみて、アッと気づいた。 その中華丼はなんと、よく飲食店の店先に置いてある、プラスチックの作り物だったのだ。 …まさか、僕をはめるためにそんな手の込んだものを用意したとは思えないが。 僕は、父と弟の策略にまんまとはまり、 作り物の中華丼を本物と信じ込んでしまったのだ。 「お前、それ見て不自然に思わなかったのかよ!」 不自然には思ったが、だからといって疑いはしなかった。 「だいたい、そんな器、うちにはないだろ!?」 父の大量の八戸土産を見たら、その中に器が混じっていたっておかしくないと思った。 「まさか、引っかかるとは思わなかった…!」 父も、弟と一緒に大爆笑している。 なんてガキっぽい親父だ…!
その後、焼き肉を食べたのだが、 食事中、一時間に渡ってずっとそのことを笑われ続けた。 一家団欒が盛り上がったのはいいが、そのネタが僕の失態というのは納得行かない。 料理の準備をしていた母まで一緒になって大笑いしていた。 いいんだ。僕は純粋なんだ。 まさか、一家総出で僕をはめようとしているなんて、思いもしないじゃないか。 …と言っても、母はなにもしていないが。
そもそも、弟の言動はあまりに巧妙だった。 いつも以上に自然な物言いだった。 普段だったら僕が食べるより前に弟が食べていてもおかしくない中華丼。 それを疑わせないよう、巧妙に言葉を操っていた。 僕が疑うより一瞬早く、その僕の疑心を解決していた。 僕は確信した。弟には、間違いなく詐欺師の才能がある、と。
そう言えば、その弟、 他に好きな人ができたと言って、彼女と別れてしまった。 その彼女からは、弟にはもったいないとしか思えないようなメールが来ていた。 まだ弟のことが好きなのだと。 そして、私は待っている、と。 なぜそれほどに好かれているのかサッパリ理解できないが、 何とももったいないことだ。
今日は、先輩とFreshVoiceというテレビ電話ソフトで遊んでいた。 初めはカメラのあるLibrettoを使っていたが、 遅延が5秒以上あり、少し異常な事態なので、デスクトップを用いた。 案の定、遅延はほとんどなくなった。 やはり、MMX Pentiumの266MHzでは、テレビ電話はまともにできないようだ。 NetMeetingだったらできたのだが…。
そう言えば、今日も外には出かけなかった。 …まあ、いいか。
2002/8/23 22:57
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