| 2002年07月05日(金) |
もののけよ歌え、神々と踊れ |
またまたライブに行ってしまった。仕事の後、大須の「エレクトリック・レディ・ランド」(E.L.L)で行われた「ソウル・フラワー・ユニオン」(S.F.U)のライブに。今回は、S.F.Uのメンバーに加え、山口洋(ヒートウェーブ)も参加していた。 S.F.Uは、民謡(というか民衆に歌い継がれてきた歌)とロックを融合させたサウンドに定評のあるバンドだ。メッセージ色がやや濃いが、一人ひとりの演奏技術も高く、2時間に及ぶパワフルなステージを満喫させてくれた。
S.F.Uを最初に生で聴いたのは、横浜の「寿町フリーコンサート」においてであった。寿町は、釜ヶ崎(大阪)、山谷(東京)とともに「3大ドヤ街(簡易宿泊所の立ち並ぶ街)」と呼ばれる、「日雇い労働者の街」だ。そこには、「社会の矛盾」が凝縮された形で転がっている。でも、決してそればかりではない。寿町もまた、人々が暮らす街であり、そこに住む人にとっては<ふるさと>でもあるのだ。その寿町で毎年お盆の時期に行われるのが、「寿町フリーコンサート」だ。過去には、今は亡き江戸アケミ率いる「じゃがたら」、故・どんとがボーカルをつとめた「ボ・ガンボス」といった伝説のバンドも参加している。他にも私は、南正人、金子マリといったアーティストのステージも観ている。 そのなかでS.F.Uは、民謡を自分たちのアレンジで歌い、オリジナル曲も多く演奏した。当時からS.F.Uは、沖縄、アイヌ、被差別部落等にも目が行き届いており、曲のなかに盛り込んでいた。その後、震災後の神戸で歌い(「ソウル・フラワー・モノノケ・サミット」として、ノー・ギャラで出前ライブ)、北朝鮮や東チモールでもライブを敢行した。彼らの機関誌でも、そうした一連の活動を取り上げている。 いわゆる「社会派」的な活動の一方で、彼らは根っからのミュージシャンだと思う。音楽的な実験を繰り返しながら、最高の音楽を追究しつづけている。 S.F.Uはまた、独自の活動の他、90年代前半、喜納昌吉&チャンプルーズのアルバム「レインボー・ムーブメント」(このアルバムを私はとても高く評価している)にアーティストとして参加している。そのアルバムには、S.F.Uの他にも、ザ・ブーム、ボ・ガンボス、ゼルダ、山口洋、高野寛らが参加していた。当然アーティスト同士で触発しあったことだろう。売れ筋とは言えないところにも(そういうところだからこそ?)上質の音楽がある。
存在の仕方が<土着的>かつ<インターナショナル>であるような、そんな生き方をしてみたい。地を這うように「私は私である」という信念のようなものを持ちつつ、他者とつながる<言語>(回路)を持つ<文化人>でありたい。 難しいことはさておき、酒を飲みかわし、高らかに歌い、もののけや神々と踊り、しばし我を忘れて宴を楽しもうではないか。と、飲んだくれの戯言であった。
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