| 2002年06月06日(木) |
ここ1ヶ月の観劇メモ |
最近1ヶ月ほどを振り返ってみると、とにかく毎週のように観劇の機会があった。ということで、その感想から。 「クセックACT」(スペインを舞台とした物語世界に引き込まれた。個人的には非常に好きなタイプの芝居。客演の火田栓子さんも素晴らしかった)、「ジャブジャブサーキット」(どちらかといえば静かでしっとりしたタイプの芝居。ストーリーの展開を十分に楽しんだ)、「B級遊撃隊」(「B級」の芝居は今回が初めて。佃典彦さんの描き出す不条理な劇世界が鮮やかに演じられていた)、「河童塾」番外公演(長野さんの作・演出作品。長野テイストはそれなりに感じられたが、役者の側からもっと気迫が感じられないものかとは思った)、「てんぷくプロ」(芝居小屋の空間の面白さ、それと演奏も挟みながら飽きさせない展開。面白かったけど、何かがちょっと足りないような気がした)。 まあ、他人様のことは何とでも言える。でも、いいものはいいし、よくないものはよくないのだ。立場が逆転して批評を受ける側にまわれば、人情として誉められたいとは思うだろう。しかし、だからといって甘く評価してほしくはないのだ。少なくとも私は「よくないものはよくない」と率直に言ってほしいと思っている。役者が舞台に立つ時、それは真剣勝負の瞬間なのだ。問題は「上手いー下手」ではないと思う(上手いに越したことはないが)。劇場全体を支配する空気がいかなるものかによって、その芝居の善し悪しは決するのではないだろうか。それは、同じ芝居でも毎回違ってくるものだろう。そこが、ライブの怖さであり、醍醐味でもある。 今後とも私は演劇に何とかしがみついていこうと思う。そして、やるからには中途半端なことだけはしたくない。一回一回の公演を完全燃焼していきたい。何が私にそうさせるのか、それは私にもよくわからないのだけれど・・・。
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