日記日和
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広島で小学生が殺された事件。
亡くなった女の子やそのご家族の心情を思うと、哀しくて・・可哀そうで・・言葉がありません。
そして逮捕された犯人に対しては、憤りの気持ちでいっぱいです。
この事件は最近のニュースやワイドショーではいつもトップに取り上げられています。
今回逮捕された日系3世のペルー人男性についても色々語られていますが、そのなかで「最近増えてきた不法就労の外国人が〜」という言葉が聞かれ、私は多少違和感を感じています。
日本では外国人が働きたいと思っても、それが誰にでも認められるわけではありません。
普通は、「人文・国際業務」という在留資格を持つ英語学校の先生だったり、中華料理のコックさんだったり、在留資格「技術」にあてはまる何か独特の技術を使う仕事だったり・・日本人がするよりも本場から外国人を呼んで来た方がいい場合についてのみ認められるのです。
ただ、日本人の配偶者や日本人の子孫などその身分において在留している外国人は、日本人同様に合法的などんな仕事にでも就くことが認められています。
そういう人の在留資格は「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」です。
例えば日本人である1世が海外に渡り、現地の人と結婚して子供が生まれたとします。 その配偶者と子供(2世)が日本に入る場合には「日本人の配偶者等」という在留資格になります。
さらに2世が結婚して子供が生まれた場合にその配偶者と子供(3世)が日本に来る場合には「定住者」という在留資格になります。
この「定住者」は3世の配偶者(1世の日本人からみれば、孫の妻や夫)にも与えられます。
そして、その子供(4世)については3世までと違い、未成年・未婚の場合のみに認めらることになっているのです。
今回の犯人は日系3世なので「定住者」の在留資格が与えられていたものと思われ、「定住者」ですから就労の制限がないので単純労働に就くことも出来たのです。
一般に言われる「不法就労者」とは在留期限が切れていたり、日本にいられる資格がなくなったり、元々働ける在留資格を持っていないのに、日本で働いている人たちを指します。
ですから今回の犯人はそういう意味の不法就労者には当たらないと思われます。
ただ・・
昨今の報道によると、今回の犯人は偽名を使っているとか、日本に入国する際のパスポートが偽造されたものだったとか、3世であることを証明する書類(日本でいえば戸籍)も不正な手段で手に入れたものだとかいわれています。
これは、ちょうど1年前に施行された入管法の「在留資格取り消し」の対象となります。
そもそも日本に入る手段に不正・不法があったわけですから、報道の通りであればやはり不法就労者です。
今回の犯人のしたことは許されないし、本当に憎らしいと思います。
わざわざ日本に来て、こんな事件を起こさないで!!
その一方で今回の事件の影響で日本にいるペルー人や日系人が辛い思いをすることがないのか気がかりです。
私は先日、素敵な日系の女性と話したばかりです。
一部の過激な日本人によって、何の関係もない真面目な人たちまで追い詰められるようなことがないことを切に願います。
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