愛あるコラム - 2021年12月21日(火) 北海道新聞の朝刊に卓上四季というコラムがある。 今朝のコラムを。 ■ 神田沙也加さんの小さいころの夢は「大人になること」だった。 生まれ変わったら「私じゃなければ何でも」いいと願った。 昔の自分にかけたい言葉は「生きてね」。 国民的アイドルと俳優の娘として生を受けた少女の 容易ならざる歩みだ。▼衆人環視で出歩く自由もなかった幼少期。 圧倒的な親の存在感を前に自立を急いだ思春期。18歳で自分を 見失い芸能活動を中断した。人生にタイトルを付けるなら 「波乱万丈」だと語っていた(「Saya Little Player」 マガジンハウス)▼ダイニングバーでこっそり働き、世間の 「普通」が初めての自分にぞっとしたこともある。 それでも出自を言い訳にせず、周囲の評価を誠実に受け止めた▼ 苦しみ傷ついた分だろうか。温かみのある演技が印象に残る。 もがく中で差す光明もあった。2014年のディズ二ー映画「アナと 雪の女王」の吹き替え版では主人公を担当。近年は ミュージカルや舞台のほか、声優としても活躍の舞台を 広げていた▼懸命に頑張る姿に引かれるファンも多かった。 滞在先の札幌市内で急逝したとの一報に言葉を失った方も おられよう▼一つだけ欲しいものがあった。演劇界の何かの賞。 「よくできました印」が押される気がすると3年前明かしていた。 自身を縛る氷を溶かしたばかりか、他者の背中も押した 35年の人生。その軌跡は誰の目にも花丸二重丸であった。 ■ 「聖子ちゃんの娘」というプレッシャーは とてつもないもので、私なんかには 共感すらできることではない。 いまは彼女の魂がひたすら穏やかでありますようにと それだけを祈りたい。 でもさー、なんで札幌よー(本音) Marizo -
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