どうか夢でありますように - 2006年04月06日(木) 我が家は築35年の中途半端な旧家で 今時、珍しい(当時は流行っていた)三角屋根。 そんな中途半端な昔、今の家を購入した時は 1階しか内装は出来ておらず 二階建ての二階は内装がない状態で 販売されていたわけです。 (二階がない分、固定資産税が安かったらしい) 今でもそういう販売の仕方があるのかどうかは わからないけれど うちの近所はもれなくそういう状態だった為 隣の家の陽一君と哲平君兄弟は 二階の内装が出来上がるまで よく出来上がっていない二階で遊んでは 柱を踏みはずして1階に落ちては おばさんにすっごい怒られていた。 父の父。つまり私の祖父は大工の棟梁だった。 小さい頃、そんな祖父の背中を見て育った父は 門前の小僧、習わぬ経を読むの諺通り 我が家の二階は父が見よう見真似で作ったのだ。 もちろん平日はサラリーマンとして 働いていたので「日曜大工」で コツコツと一年がかりで仕上げたのだった。 良く言えば「オーダーメイド」なので なるべく空間の無駄のないように 三角屋根の傾斜を利用した 納戸やら、納戸やら、納戸やらがたくさんあり 実は私が今、寝ている場所も 数ある納戸の一つだったりするわけだ。 そんな作りの場所で寝ていると 頭の上が即「屋根」であるわけで (しかも響くトタンなわけ) 春夏秋冬、自然の醸し出す外界音が 見事に筒抜けだったりするんですよ。だんな。 今年は春雨のおかげで例年よりも 早い雪解けに思わず冬物をそうそうにクリーニングに出し ここ5年ほど履きやすくて愛用している ショートブーツもクリーニングに出して もう、春を待つ準備万端の明け方 頭の上の聞きなれた音で目が覚めた私。 「ま、まさかね」 「これはきっと夢だと思う」 「そうだ、夢だ。間違いない」 「お願い神様。どうか夢でありますように」 ![]() 4月になってもこんなんですから。 春も桜もまだまだ遠いっすよ。 Marizo -
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