十夜一夜...Marizo

 

 

派遣だから・・・。 - 2005年01月14日(金)



今週始めから同じ課の林(仮名/オンナ/25歳)が
東京へ研修に行っていた。


うちの会社は羽田近くに
結構立派な研修センターを持っている。
私も合併してから一度だけ行った事があるが
確か4、5階建てで 大、中、小の
会議室が幾つもあり その階毎にラウンジと
自販機が備えついており
研修中はその中にあるホテルみたいな一室で寝起きし
食事は三食とも 大きな食堂で食べるので
基本的にその期間は研修センターに缶詰なのだ。



三連休明けの三日間の研修を終え
本日出社した林(仮名)と喫煙室で一緒になった。



林「MZOさぁ〜ん。ちょっと聞いていいですか?」
M「んん? 何?」


林「MZOさんって課長の誕生日とか血液型知ってますか?」
M「・・・・し、知るわけ無いじゃん(苦笑)」




私と林(仮名)は同じCS1課の所属なので
直属の上司も同じ 石井課長(仮名)なのだ。



林(仮名)の話を要約すると
今回の研修で 研修室の人がこう言った。


「CS課の子は、よく課長は私達の事を
 全然わかってくれないと言うけれど
 じゃぁキミ達は逆に課長の事をどれだけ知っているのか? 
 相手のことを知りもしないで 自分の事を
 知って欲しいなんてわがままだろう」




林(仮名)は人間の数より牛の数の方が多い(笑)
道東の酪農地域の出身で だからと言うわけではないが
今時の子にしては(←ババァ臭い言い方)
純朴というか純真というか素直な子なので
研修室の人にそう言われて

「確かにそうかもしれないなぁ・・・」と

みずからを省みてちょっと反省したと言う。




ところがその話の後に配られた紙には

・課長の誕生日は?
・課長の血液型は?
・課長の家族構成は?

という質問が並んでいたという。














「そこか!?」






つまり、あれか?
研修室の人は「課長と私の星座は相性がいい」とか
「この血液型の上司はこうおだてて使うのがベスト!」とか
そんな事のために わざわざ札幌から呼びつけたのか?と

「なんか悲しくなりましたよ」と林(仮名)は言った。







女性の働き方がはっきりと変わり始めたのは
おそらくは1985年の「男女雇用機会均等法」だと思う。
もちろんその前から働きつづける事を前提として
仕事と言うものを真剣に考えていた女性もいただろうが
ほとんどが就職に関しては
結婚という永久就職(←懐かしい言い方)前の
「腰掛け」意識が雇用する側はもちろん
雇用される方にも確固として存在していたと思う。

それが突然に「コース」に乗り始めた女性の部下を
育成する為のノウハウは・・・・


多分うちの会社には無かっただろうなぁ(爆)




田口君(仮名)の夫であるリチャードが
以前某証券会社で営業課長をしていた時に
女性部下の「生理」の周期を把握していたと言う話を
聞いた時には「ほほぉ〜」と中本さん(仮名)と
二人で感心した事をふと思い出した。


男性にはわからないだろうが
一般的に女性には「生理」と言うものがあり
毎月毎月いやでも血を流すわけだ(笑)
その痛みと言うのには個人差があって
日常とまったく変わらない人もいれば
激痛にのたうちまわる人もいる。

また「生理前症候群」と言って
生理前になると無性にイライラしたり
突然クヨクヨしたり
寝ても寝ても寝たりないと言う人や
私のように気がつくと「大食い選手権」に
エントリーしていたり(笑)人によって千差万別である。


理想論で言うと私達女性としては
星座や血液型や彼氏の有無ではなくて
そういうところの「私達を知って」もらえれば
上司として仕事をサポートする上で
とてもスムーズにいくのではないかと
思ってはいるのだけれど。







林「でも・・・一緒に行った相澤(仮名)は
  課長の下の名前がわからなかったんですよぉ」
林「さすがにちょっとそれは・・・と思いました」




M「ふぅ〜ん・・・・」
M「いや、すまん。石井課長(仮名)の下の名前って?」




林「MZOさん。ひどい。」





いや、ほら、派遣だから。
そんなに課長とコミュニケーションは
いらないと思うのね。


ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
Marizo






-



 

 

 

 

目次
過去  未来

 裏十夜