十夜一夜...Marizo

 

 

父の威厳 - 2002年12月17日(火)

私の父は家に帰ってきた時 必ず玄関の呼び鈴を
「ピンポン ピンポン ピンポン」と3回鳴らした。
それが 父の帰宅の合図であった。

小学校低学年の頃はよく 遊びに夢中で
自分の脱いだ靴を そろえ忘れて
帰宅と同時に響く父の「くぅぅつぅぅぅう!!」と言う
大声に ビクビクしながら しょんぼりしながら
姉と二人で 慌てて玄関に飛んでいったものだ。


小学校高学年の時 2階の灯油ストーブに火を点けた後
大きなマッチ箱を そのままストーブの上に置き忘れた私に
「Marizoちゃん。ちょっと来てごらん。」と言って
私を2階に連れて行き まさにストーブの上でモクモクと
白い煙を吐き出している マッチ箱を私に見せてから
「このままだと 火事になっちゃうよ。
 これからは気をつけるように。」と 声を荒げることなく
私に言った父。


威厳があったかどうかは別にして
父が自分の感情に任せて 子供を誉めたり叱ったり
してはいなかったなと 自分が子供を持つ年齢になって
気がつく事の なんと多い事か。


今のバイク仲間には すでに子供の前では
威厳のある父として存在している人が多い。
(威厳のある父として存在したいという希望的観測も含む)


そういうバイク仲間に 今年の新年会で撮った
私とのツーショット写真の年賀状を送っていいものだろうか?
浜名湖での温泉一泊新年会で
ひとっ風呂浴びた後の 宴会の真っ最中に撮った
淫らにはだけた浴衣姿の どっから見ても
見事に出来上がった 酔っ払い親父達(笑)


特に心配なのが
鼻の穴に指を突っ込んでいる「まやちゃん」(仮名)とか。
私の耳を舐めようとしている「山ちゃん」(仮名)とか。

正月早々 こんな年賀状が届いたら
せっかく築いた父の威厳は
見るも無残に 木っ端微塵(笑)


とりあえず 困る人はDM下さい(笑)
Marizo


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