十夜一夜...Marizo

 

 

声 - 2002年08月01日(木)

一日平均 20〜30件の電話をかけるのが仕事である。
他の人よりは少ない方である(多い人は50件とかかける人もいる)
言い訳がましいが 御用聞きの電話だったら100件でも
かけられるが(がははは・・かけた事ないけど)
毎回かける前に どうやったら話を聞いてもらえて
しかも納得してもらえるかと 作戦を立てるので
実際に話す時間は10分でも考える時間が20分かかるのである。
という そんな勝手な言い訳はおいといて・・・

耳障りのいい声(自分にとって)に弱いのである。
耳障りのいい声に接するとそれだけで
この人はとてもいい人だと思い込んでしまう性質である。
思い込みは その人の外見にまで及び
素敵な声を聞いた瞬間から 頭の中には
ロマンスグレーのリッチな紳士が出来上がってしまうのである。
間違いなく 当たらない幻想だとわかっているのに
懲りもせず毎回、毎回頭の中に画像がでてきてしまうのだ。

こっちが勝手に想像しているので がっくりするのも
びっくりするのもこっちの勝手なのだが
今日は本当に驚いた。
電話の向こうにには「シロガネーゼ」的な上品でか細い奥様が
いた筈なのに 実際会ってみたらかなりフクヨカで
しかも相当の汗っかきであった。
理想の奥様は人前でくしゃみの一つもしないし
持っているハンカチは白いレースのハンカチの筈が
実際は街角でタダで配られている 消費者金融のティッシュで
汗を拭いていたのである。

気を取り直して 笑顔でお話をしていたら
そのお客様に笑顔で言われたのが
「MZOさんって もっとお若い方かとおもっていたのよ。」
Marizo


-



 

 

 

 

目次
 未来

 裏十夜