カタルシス
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今朝のニュースでサッカーの中田が現役引退を表明したと伝えてた W杯敗退で見せたあの姿には そういう意味があったのか まぁ 薄ら予想はしてたけど 年齢的にはまだいけそうなのに勿体ない気はする でも 本人がそうと決めたことなら周囲がどうこう言ってみたところで意味はないだろうし 他でもないあの中田のことだから 浅はかなことを公言するとも思えない つまり 考えに考え抜いて出した答えがこれだったんだろうと思う
彼の結論は出ているんだ
そしてまた別の「前」を向いている
若いのにスゲェなぁとよく思う人 いつも強く孤高の人だと思う人
公の場での記者会見等は一切予定しておらず 自身のHPで公式発表という形をとっているらしいので しばらくは賛否両論まくし立てられるんだろうけれど
いつか心身ともに穏やかな日々を過ごせるようになるといいね
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『やさしくキスをして』鑑賞
妹再三のリクエストによりレンタルして参りました ケン・ローチ!
イスラムの青年とカソリックの女性の恋愛物語 愛や恋は宗教や慣習の違いを越えられるのか?
舞台はイギリス・グラスゴー 青年はパキスタンから 女性はアイルランドから どっちも移民 どっちの言い分ももっともだけど どっちの言いぐさにも納得がいかない そもそもが善悪で判断できるもんじゃなくて 宗教に疎い自分には想像もつかないしがらみが世の中には色々あるんだなと思い知る
イスラム青年の事情に関しては日本における一昔前の“村社会意識”と酷似しているように思いました 個人の問題ではなくて家族の面子や一族の体面が何よりも大事 お付き合いと見栄の世界 学歴重視かと思えば 古い慣習における女性軽視の気配もプンプン 軽視というか「こうあるべき」思想が根強くて 現代の若者として生きるには非常に煩わしい手枷足枷になっています その「枷」に苦を感じなければ家族に守られ愛され 幸せに一生を過ごすことができそうなんですが そうもいかないのが若者の心情というもの 青年には姉と妹がいて 姉は「枷」を受け入れている派 妹は逃れたい派で これまた色々込み合っています どちらも青年にとっては同じ「愛すべき家族」です
そもそもイスラム青年とカソリック女性が知り合うきっかけが 青年の妹が通う学校の教師を女性がしてるというもので その学校が何故かカソリックカレッジなんだな いや 女性が教師をしているのは変じゃないんですが イスラムの女の子がそこに通っているというのが謎
彼女が自分の進みたい道のために必死に勉強をして難関といわれる大学の推薦枠を勝ち取ったのに そこへ行くことには猛反対する父親 だったら何でカソリックの学校に通わせてんだよ?って思うじゃない 思想に影響が出るの当たり前じゃん 「思想に影響」はカソリックに染まるという意味ではなくて イスラム以外のものを知るということ 世界は広くさまざまなものの考え方があるということを知ってしまうということ 感性豊かで賢くて 自分を「パキ!」と謗る同級生に立ち向かっていくような気の強い子が 籠の中で大人しくしているわけがない 親なら性質を解っていただろうに 明らかに行動が矛盾しています
そして青年は青年で 自分には許婚がいて その相手との結婚が目前だというのに 妹の教師である女性に自分の方からモーションをかけている 散々アタックかけてその気にさせて いくところまでいってから「実はもうすぐ結婚するんだ・・・」ってさ それひどくない? お前サイテー!って思うのは間違っているのでしょうか 彼女に一目惚れしちゃうとかは解るよ 会ったこともない許婚と結婚しなきゃいけない不満も解るけど 告白するタイミングが違うだろう男!とさ 思ってしまうわけですよ その後も若干「俺の所為じゃない」的発言や行動が気になる兄さんでした なんか女性視点で見ると無性に腹が立った でもそれを断ち切れないのは惚れた弱みなんだよね女の子側
女性教師の方は家族がなく単身移民してきた孤独な人 頼れる人を求めているけれど 今まで全てを一人で逞しく乗り越えてきた人だから自分を主張することも忘れない だから宗教を理由に煮え切らないでいる彼がもどかしくてなりません 早くに家族をなくしているので彼の抱える「家族事情」がイマイチ理解できないし それを理由に自分が軽んじられるのが納得いかないといった感じです 自分が改宗しようとかは当然考えないし こっちはこっちでちょっと身勝手 かといって 敬虔なカソリックとして慎ましやかに過ごしているのかというと そうでもなく 割と世俗に染まったこともしています だって婚前交渉とか本当はやっちゃダメなハズだもんねカソリック まぁ 実際には皆してることだろうけど 表だって堂々とできるこっちゃない 増してや彼女にも色々込み入った事情があって それを教会の神父に陰険に詰られ八方塞がりにされたりします これまた宗教が彼女を攻撃している形です
自分の宗教が重荷となって動きを鈍らせ 相手の宗教が障害となって立ちはだかる
もうそんな相手諦めなよ!って思っちゃうけど それができないのが恋心ってやつなんでしょうな 見ていて色んなものにムカムカしてくる みんながムカつくけど みんなが可愛そう
こんな展開なのにラストは意外にハッピーエンド風味 ですが 真意は別のところにあるのかも知れません 解釈はいくつかできると思います
原題はスコットランドの詩人ロバート・バーンズの詩『Ae Fond Kiss (イ・フォンド・キス):やさしいキス』から “Ae”は“たったひとつ”、“ Fond”は“せつない”とかの意味だそうです ゲール語(スコットランドやアイルランドの元々の公用語)なのかな?劇中にもこの詩の曲が登場しています 場所によっては『Just a kiss』ってタイトルになってるところもあるみたいですが それだと何だか味気ないですね(苦笑)
アイリッシュの彼女が『プルートで朝食を』のママンでした 似てるなー似てるなーアイリッシュだったしなー と思っていたら本当にそうだった 鈍いよアタシ・。orz
『隣の神様』1990年/日本
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