夢見る汗牛充棟
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2006年04月23日(日) 勇猛なるジャレグ 暗殺者ヴラド・タルトシュ スティーヴン・ブルースト

金子司 訳 ハヤカワ文庫

暗殺者に心惹かれて購入。読了。

一人称もの、異世界ファンタジー。

世界観が隠されているので、最初はとっつきかなり悪かった。
それでも軽妙な会話に助けられました。
個人的には読むのが楽しくなってきたのは七章入ってくらいからでした。
後半はぐいぐいと引っ張っていってもらえて読み終わってみればけっこう
楽しめたな、という感じ。続巻も気になるし読みたい。

世界独特の言葉がわからないとか、循環位や文章中に頻繁に出てくる動物名
(幻獣名?)がほとんどわからないとか、統治機構や種族や魔法体系やアイ
テム名がよくわからないとか――最初は「ルールブック、プリーズ!」と強く思った。
というか、読み終わった今でも欲しいと思う。
呪術師・妖術師・死霊使いがいて、遺失魔法みたいなものがあって、
現在はドラゲイラ族と東方人がいて、東方人はいわゆる人間でー、
転生があって、魂があって、蘇生術があり、かと思えばソウルブレイカー
みたいな武器があってー。……ふはー。

どういう世界なのかを教えてくれることに関しては、かなり不親切なので
(故意に伏せて小出しにしてるんでしょうが)
本を投げ捨てるとしたら、やっぱ最初の方かなーと思えます。
ある程度雰囲気つかめるまでが、ちょっと厳しかったです。
蘇生魔法がある世界は、ゲームっぽく思えるので苦手と言えば苦手。

どうでもいいけどドラゲイラ族なんていわれると、卵生で、鱗あるんじゃ
ないかと思っちゃうんだねぇ。なんとなく。

とりあえず、ジャレグのロイオシュが可愛い。主人公は可愛くないけど。
成長しても「ママ」って呼び方続けてくれていたらもっと良かったなー。
あとは、ドラゴン家のマローランさん、同じくドラゴン家のアリーラさん
あたりも融通利かなくて誇り高くて可愛い性格でなんか好きだなー。
メラーさんもかなーり好みだ。

主人公は、飄々としているわけでもなく、めっきり悪人ってわけでもなく
いまひとつつかめませんでした。でもなんだかいろいろ秘密があって
潜在的な力なんぞもありそうで、いかにも主人公という感じのおじさん。
ひとくせもふたくせもありそうな感じが魅力と言えば魅力か。


世界のこと自体もまだそれほど語られていないし、謎が多いです。
面白そうだなと思います。

十七種類の生き物がどんなんだかはできるならば、なるだけ早い段階で明ら
かにして欲しいなぁ。カラスのような髪といわれてわかるのは、カラスを
知っている人だけなので。文中にそういう比喩が多い以上、どんな生き物だ
かさっぱりわからんのは、ちと困る次第です。

同シリーズは現在二冊目まで出ている模様。
二冊目は「策謀のイェンディ」。……イェンディって何?
とぐろをまく生き物だから、多分大蛇とか爬虫類系統なんだろうなー。


恵 |MAIL